有名すぎる過去入試の面積問題より10題・・・君は何問とけるか?
いきなりで悪いけれど、君は下の10問のうち、何題解けるでしょうか?
灘中学の1題とちょっと意地悪した僕の1題を除いての8題を解ければ君は大したものだ!
それ以外は、受験生にとっては標準的で代表的な問題ですから、中堅校受験合格のためには6題は解いてほしいと思います。
でもね、忙しい君たちに実際に解いた方がいいよというつもりはありません。
それよりも、この10題それぞれに「こうすれば面積出ます」っていう考え方を、順番に口で呟いてほしいのです。
それなら、10分もあれば決着がつくでしょ!
解いていく方針が立ったのならわざわざ解いてたら時間のムダだしね。
それに、どれが灘中の問題で、どれが意地悪問題かを当てるのも楽しみだしね。
最悪は、あちこちにある解説を見聞きして「フ-ン」で終わってしまうことだよ。
絶対に実際のテストで、そのまんま出題されてもできないよ。
【問題】
下記の10個の図の斜線部分の面積を求める求め方を、それぞれ日本語か図で説明してください。
両方使ってもかまいません。
計算が苦手な人は、時間があれば、面積を求めてください。
長さの単位は[cm]とします。
また、円周率が必要な場合は、3.14として計算してください。
どれが灘中の問題で、どれが意地悪問題かが分かりましたか?
しっかり理由を説明して、どうすればよいかを呟くことができた子は、たとえ「遅いわね」と言われようと、どんな学校に行こうと、最後には逆転できちゃう能力を持っていますから、長い目で大事に育ててください。
【ヒント】
入試でも、最後の問題が必ずしも一番難しい問題とは限りませんよ。
この問題が入試本番での10題とすれば、どのようにこなしていくのか?は、やはり個人差があるでしょう。
普通は、一通り問題全部を見渡して得点源になりそうなものから処理していきます。
しかし、その判断も能力の一つですから、なかなか判断ができないのであれば、順番に手を付けていきながら、目の付けどころが浮かびそうになければ保留にして次に進むという方法をとることも大切な知恵です。
問題にはよらない、テスト全体の処理の仕方に関する自分スタイルを確立しておくことも重要な戦略ですね。
よく出る台形の面積比~算数:過去問で基本を鍛える(12)もチェック!!
よく出る面積の基本問題~算数:過去問で基本を鍛える(13)もチェック!!
よく出る角度の基本問題~算数:過去問で基本を鍛える(17)もチェック!!
もう中高生の君は、機会があれば下記の執筆も読んでみて下さいね。
算数や数学は公式で暗記するものと思っている内は苦痛なだけですから…。
体験してみる面積問題の天国と地獄!
最後に、下の力試しの問題にトライしてみてください。
どうやら、会員の生徒さんも悪戦苦闘されているようですので、考え方を簡略に資料化したものを会員様限定でアップいたしました。
面積問題の1つのシーンですが、一般的には如何に事務的で断片的な教わり方しかしていないのかも感じてしまわれるかもしれません。
【力試し問題】
右図の緑色で塗りつぶした台形部分の面積を求めなさい。
円Oの半径は8cmとします。
画像クリックでもう少し大きく見れます。
【ヒント】
- 考えすぎるとドつぼにはまります!
- とは言っても、考えないと手が出ませんし、考えすぎる子の考えの中にもヒントがあります。
- 上の10題の中の1題にもヒントが隠れています。
- この図形を紙ベースで印刷して、そこに書き込んでいかないと、頭の中だけではまずできないと思いますよ。
- 杉下右京なら多分こう言います。
「ここには紙と書くものがないので何とも推測だけで申し訳ないのですが、おそらく論理的には、面積は・・・になるはずです。だって、「円周率は3.14で計算してください」などの説明は書いていないですからねぇ。」 - 堂々巡りをしてると思ったら、できるだけ早く、「そのときには、いったん、ふんぎりをつけること」を覚えてください。
【正直な話】
塾にも行っていない子が、ものの2,3分ほどで解きました。
信じられないかもしれませんが、本当の話です。
「変な既成概念を持たない子=考える力がある」と言えるかもしれず、優等生過ぎる子には弱点をさらけ出してしまうかもしれない問題です。
【注意事項】
よく、「小学生に正三角形の面積を出す方法をどのように教えたらいいか?」「小学生に√を教えるにはどのように教えればいいか?」などのご質問されている保護者さんが見受けられます。
そんなことは教える必要もなく、むしろ、正三角形の面積は小学生では高さを示されない限り出すことはできないことを教えておくことの方が大切です。
小学生の頃から意味もなく暗記させても何のご利益もないことは断言しておきましょう。
むしろ、この問題を、少しずつ出来る限りまで考えさせる方が、はるかに脳にはご利益があります。
1日、間をおいて、気分を一新して新しく考え直そうとする経験を教えることこそが大切なことです。
本当は、そういうことまでアドバイスしておいてあげないと指導にはなっていない入試問題レベルですから、塾に行っていない子の方が解けちゃうなんてことも起っちゃうのでしょうね。
「もし正三角形の面積を出さないと答えが出ないじゃん!」というところで行き詰ったら、必ず、他に仕掛けがあると仕切り直すことを教えておくと、むやみに堂々巡りの思考をすることをやめて、考える方向を切りかえさせられる可能性を高くすることでしょう。
「体験してみる面積問題の天国と地獄!」の1題と「基礎を鍛える10題」のうち関連が深い1題の解説(脳細胞の動き)を「面積のセンスを鍛える一つのヒント」(PDF7ページ)としてアップいたしました。
算数だからこそ日本語で理解し納得しなければ、いつまでたっても苦手は克服できないことを、ここでも感じていただきたいと思います。
対面指導ができれば盤石なのですが、どこかで事務的で片手落ちの説明を受けるよりは、はるかに有益だと思いますよ。