松平先生の傑作が「ユダヤ式記憶術」とするなら、これに次いで2010年11月に出された「試験合格プロジェクトを成功させる方法」がそれに次ぐ傑作だと評価しております。

と言うより、「試験合格プロジェクトを成功させる方法」が全ての学習書に流されている前提的存在とご理解いただくのが正しいかと思います。

松平先生は「試験合格プロジェクトを成功させる方法」を何故書かれたのか?

松平先生は「試験合格プロジェクト」を何故執筆されたのでしょうか?

松平先生と親交のある当方として、実際にお聞きした上で書き得ることだけをお示ししておきたいと考えます。

大前提となる動機は、「経験に基づく学習書しかこの世に存在していなかったのではないか?」という疑問にあられたようです。

「経験」を「正当化」するための「理論」によって「標準化された指導体験・学習体験」となって初めて、誰にでも使える「学習方法論」になるのではないかと考えられたわけです。

松平先生の学習関連書を複数読まれた方には、どの書にもあまねくこの理論が底意として流れていることに気が付かれることでしょう。

松平先生は「試験合格プロジェクトを成功させる方法」で何を伝えられたいのか?

その多くを松平先生自身からお聞きした範囲で要約してまとめさせていただきましょう。

基本的には、前述しましたように「経験」に基づくだけではなく、根拠となる「理論」として、システム開発におけるの「プロジェクトマネジメント技法」と、そのチェックのための「システム監査技法」が織り込まれています。

もちろん、「プロジェクトマネジメント論」である以上、タイムマネジメントや品質管理の方法論が述べられるわけですが、「あなたは何故そこを受験するの?」という分析をしてもらいたいという狙いが盛り込まれているのが世の本には無い大きな特長になっています。

結論としては、先生の言葉をそのままお借りして、

自分の弱いところと強いところをSWOT分析で内部分析し、マイケル・ポーターの5フォース理論を真似て外部環境分析して、その中で「こうありたい自分の姿」と「今の自分の姿」の差異分析を行い、その差異を埋めるための戦術グループを列挙し、それらを論理的に構成して戦術の優先順位を立てた上で、次に何の資格を目指すのか、その資格の対策として具体的にどうするのかに落とし込むような書籍、言ってみればプロジェクトマネジメント論とシステム監査論の学習への応用試論のような本を企画しています。


「プロジェクトマネジメント理論」の面白さは、米国プロジェクトマネジメント協会策定の「PMBOK」の中にある「立ち上げフェーズ」にあり、さまざまなツールで「本当にそのプロジェクトは意味があるの?」「別の方法の方がいいのでは?」と分析し、それを超えた後に初めてプロジェクトが始まるという点です。

「どうして資格試験なのですか?」「なぜ税理士に?」「どうして法学部?」を分析させる本は今までなかったと思いますが、理由は現役講師が書いたからではないかなと考えています。

講師の立場で「君たち受験は無意味だよ」とはいえないですし、司法試験講座の講師が「君には税理士が向いている」などとは口が裂けてもいえないでしょう。

講師としては「隠居」の私は暴論を敢えて吐くことにしました。

By 松平先生

ということに尽きると思います。

「試験合格プロジェクト」が役立つ人と役立たない人

こちらは、タイトル及び松平先生の執筆動機や伝えられたいことから明らかなのですが、プラン管理・時間管理等を含めたトータルな自己管理の手法がテーマとなりますので、これから本腰を入れて何らかの受験に取り掛かろうとする方すべてに適しています。

主には、社会人として何らかの目標をもって資格試験に臨む方に向いていると言える一方、大学受験生のプラン策定をされる際にも役立つと言えるでしょう。

ただ、本書は技術的なプランニングの方法論以上に、自己管理をするにあたっての精神的な基礎や心構えを確固にしておくための前提をしっかりと考えさせてくれますので、人生の営みに何らかの目的や目標をもって築き上げようとする万人が心得ておいて損はない内容だと言えます。

その意味では、自分の営みに目標を設定している方すべてに向いていると言えましょう。

「試験合格プロジェクトを成功させる方法」アンケート結果

学習指導した当方の教え子が長年運営しておりました真偽判別参考サイト(事情により閉鎖:以降”【XXX】”で表記)で採っておりましたアンケートとコメントをご紹介しておきます。

利用されていました「忍者アンケートフォーム」が2020年6月でサービス終了となったそうですので、アンケートページを閲覧していただくことも投票していただくこともできませんことお詫び申し上げますm(__)m

スクリーンショットで全てを保存しておけばよかったと後悔しておられましたが、保存しておられた限りをご紹介して参ります。

2018年9月28日現在のアンケート結果画像

試験合格プロジェクトを成功させる方法 アンケート投票結果160529
  • 「試験合格プロジェクトを成功させる方法」大いに役立った!(実感) – 7 投票 –
  • 「試験合格プロジェクトを成功させる方法」成功期待大!(予感) – 1 投票 –
  • 「試験合格プロジェクトを成功させる方法」成功期待薄(予感) – 0 投票 –
  • 「試験合格プロジェクトを成功させる方法」あまり役立たず!(実感) – 1 投票 –

「試験合格プロジェクトを成功させる方法」に寄せられたコメント

残念ながら、アンケートでのコメントはいただけなかったそうですので、【XXX】としてのブック紹介をしておきましょう。

試験にしろ仕事にしろ生活設計にしろ、共通していることは、何らかの目標を決め、計画を立て、実践する中で、一定のピリオド毎の計測すべき目標値とこれに対する到達度の誤差を評価し、この誤差を極力0に近づけるべくフィードバックをかけ、漸次最終目標に近づいていくことですね。

いわば実践においては、学習方法論が実践そのものの方法論であるとするなら、プロジェクト・マネージメントは『人生の制御』そのものの方法論ということができます。

プロジェクトマネージマント理論というのは、『制御工学』的に言えばPID動作をもってどのようにコントロールするかということになるでしょう。

【XXX】としてのブック紹介

「試験合格プロジェクトを成功させる方法」への【XXX】の総評コメント

プロジェクトは真剣勝負ですね。
ですから、あなたも今なすべきことが、真に自分のプロジェクトとして定義されるのかどうかを含め、いや、それをこそ充分に己の中で熟考することで、真剣勝負をするべき対象としてのプロジェクトを産み出し、これを上手く操舵できる推進力を産み出す術を知ることでしょう。

己が人生を『プロジェクトの発足と達成』というサイクルと捉え、自らの営為を分析し、評価し、最適制御する手法に出会えたことで、真剣で充実した人生を重ねていくための視点が鮮明になると思います。

個人の人生は『人生プロジェクト』そのものと言えますから、SWOT分析やBSC(バランススコアカード)評価を採用した管理システムも、確かに、個人の分野に対応させることができるものですね。

発想はあっても、勉強指導とマネージメント構築の両方の実務経験がないと、なかなかその具体化は成し得ないものです。
松平さんならではのワークであることを強く感じさせられます。

松平さんも言われていることですが、「何となく・・・を目指そう」みたいな気持ちが一番ダメなんですね。
「資格さえあれば・・」なんて安易な気持ちは何ももたらしてくれません。

第一、これじゃ、プロジェクトになりようがありませんよね。
もちろん、管理することなんて、遥か彼方のまったく意識外の状態です。
悪い言葉で言えば、適当に勉強して、あわよくば「棚からぼた餅」を狙っているだけのことでしかありません。

普段の社会生活の中で自分の強みがないから、あるいは分からないから、資格を取ることで強みを作ろうと考えてしまうのですが、そうではなくて、強みを積層するためにどんな資格があるのかと考えることが正解なのですね。

最後に、【XXX】にご訪問いただいた方のみぞ知ることになる、松平勝男さんの真意を一つだけご紹介しておきましょう。

『経験という名の美しい思い出話、あるいは願望充足的健忘の賜物である過去の美化を全て取り去って、純粋に科学的な『勉強法』を述べるとすればどうなるか?』
その結論を、プロジェクトマネージメント手法として結実されたということです。

ビジネスの場合は、そのプロジェクトの存立根拠があるのかないのかの見極めが生命線になります。
勝算の無いプロジェクト・将来の発展への布石とならないプロジェクトなどムダになりますからね。

個人の場合にも、ここが一番重要なところですが、如何せん、なおざりにされがちです。
逆に言えば、この部分に堅固な根拠があれば、あとは純粋な方法論の問題だけとなります。

『特に文系の学者が常に念頭に置かなければならないのはカール・ポパーの言葉でしょう。
文系では、知らず知らずのうちに非科学的な迷信を述べてしまうことがありますから。』

あなたがプロジェクトマネージメント手法を理解され、人生戦略を見据えられた上で、
難関大学合格や難関資格試験突破を勝ち取られんことを念じて止みません。

「試験合格プロジェクトを成功させる方法」の概要

「プロジェクトマネジメント」の方法論でなぜあなたが試験に合格できるのでしょうか?

理由1:誰もが習得できる方法

本当に「記憶術」や「速読術」が好きな方が多いように見受けられます。

松平さんは、記憶術や速読術についてもいろいろ研究されていますが、
やはり、効果について真に科学的な評価を受けているものは見当たらないようです。

NASAが不採用の根拠としたフォトリーディングの効果に関する論文も
原文で見せていただきましたが、大して有意な差とも思えぬ速さで読めたとして、
理解度では劣っていますから、新聞でも読むのに利用するのが関の山であり、
訓練してまで身に付ける必要はないと思いましたね。
天分のある人ならいいでしょうが、普通の人には時間の無駄遣いだと思います。

理由2:「試験日までに間に合わなかった」とならない方法

実際に勉強する実践面では一番重要な問題ですね。

時間が足りないというのは、誰だってそうなのですね。
だって、やることというのは際限なく出てくるものですから・・・。
ただ、正直に順番にやっているだけじゃどうしようもなくなるのは目に見えていますね。

特に、真面目すぎると、どうしてもそうなりがちかもしれません。
ことをなしている時間の質の問題は時間不足の原因としてありますけれども、
一方で、為すべきことの質で時間や順序を上手く振り分けていくという術も
確立しておかなければなりません。

実は、僕も今は夫婦ともお互いの親の介護という問題に直面しています。
寝たきりではないのですが、行動失効が進んでいますので、食事から着衣補助など、
1日に4,5時間の時間を取られます。

僕の場合は、今は、厳密な時間管理やスケジューリングはしていませんけれども、
分散化されてしまう有効時間をどのように使うかだけは常に心がけています。
何かを為し得るには、そういう時間管理意識を習慣化させねばなりません。

僕が、教え子にも言ってきたことを一つだけ言うと、「今すぐにやる」ということですね。
そのときにやらないと、確実に無影無踪となってしまうのが落ちです。
忙しい忙しいという割りに大したことしていないのに、気が付いたことを無為に後回しに
するのは、ムダを発生させる元凶とも言えるのですよ。

理由3:合格に必要な方法論が全て網羅されている”試験一発合格の五大要素”

  1. 時間の使い方(タイムマネジメント)
  2. 勉強範囲(スコープ管理、リソース管理)
  3. 知識の習得度(品質管理)
  4. やる気の問題(ヒューマンリソース管理)
  5. 上記全てを抜けなくバランスよく進行(統合管理)

そうですね。
これらの問題は、お互いに影響を及ぼしあうものですから、
全てを統合的に管理することが、確実な進展をもたらしてくれますね。

内容は、ここまでにご紹介した通りですが、プロジェクトを開始するまでの自己への問いかけ、認知心理学で言えば、メタ認知あるいはそれ以前の動機付けに関する問いかけが、誰もの意表をつくものとして特徴的でしたね。

経験論オンリーを極力排して学習標準を確立しようという松平さんの真骨頂が見れました。
ところどころに挿入されるコラムも、自分に何が足りないのかを想起させる興味深いものでした。
おそらく、人生の中で、ふと思い出して読み返したくなる書になるのではないでしょうか?

これは、僕の主観ですから、あくまで参考だけに留めてください。
通俗書に汚染されている方には、物足りなく感じるか、あるいは正気に引き戻してくれるかのどちらかになるでしょう。
が、前者の方も、いずれ、しみじみと分かる日が来ると思います。

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