記憶のごみ

本記事も、お子さんが文章題が苦手だというお悩みをお持ちの保護者さんが指導の参考にして頂けることも視野に入れ、数学がジリ貧であることに悩む中高生向けとして書いております。

最終的に、文章題を解く上でのポイント要素を、具体例で説明させていただいておりますので、楽しみに読み進めてください。

保護者さん自身が楽しみながら、子どもさんにより的確なアドバイス、子どもさんを伸ばすアドバイスをしていく醍醐味を感じて頂けるのではないでしょうか?

素材問題はこちら

【問題】

生徒数540人の中学校で生徒会の役員6名を選出する選挙が行われます。
それぞれの生徒は必ず1票を投票しなければなりません。
今回は12名の立候補者が届け出を済ませました。
さて、必ず当選するためには、最低何票を獲得すればいいでしょうか?

考える準備

まず、簡単に問題文に書かれている情報を整理して書き出しておくこと、そして、

  • 何をしなければならないのか?
  • 何を言ってやればよいのか?

をはっきりとさせておくことが必要なんだ。

君が分かる範囲でいいんだよ!
進めていくうちに気が付くってことがあるというか、その方が多かったりすることもあるからね。

ただ、算数をやってるんだということは忘れないで!
即ち、いつも「数がどうなるの?」って、数字を主人公にしてやって書き出してやってね。

その合言葉は「言い換えると~」というわけさ。

  • それぞれの生徒は必ず1票を投票 → 「言い換えると~」全投票数は540票だな
  • 全体の数を知ることはとても大事!・・・この場合、票の数が問題になるから全部の投票数だ!

  • 「当選する」とは? → 「言い換えると~」得票数が上位6人の中に入ればOK!7人目じゃ残念!
  • 「当選するためには、最低何票」という言葉から・・・言葉では当たり前だが具体的にはまだ不明

  • 「最低何票を獲得すればいいでしょうか?」 → それが問題じゃん!おいらは今は分からねぇ!

考えるヒント

生徒(少年)

先生、簡単じゃん!
6人が当選するんだから、540票を6人で分け合えばいいんだよ。
540÷6=90票以上、ほらちゃんと割り切れるでしょ!

アインシュタイン先生

おいおい、そんな簡単なことでいいのかい?
それでは、一つ反論しようじゃないか?

もし、君以外の5人が90票で君は60票だったとすると、君は落選するのかい?

生徒(少年)

えっ!?
僕以外の5人と僕で、90×5+60=510票。
残り30票だから、誰かほかの人が独り占めしても僕には追いつかないや!

アインシュタイン先生

そうだろ!
数字が出て来たら、すぐにその数字をかけたり割ったりするのはよくないぞ!

まず、意味を考えていかなくちゃならんのだよ
意味を考えるのにピッタリなのが「小っちゃい数で考える」ということなんだよ。

いつでも小っちゃい数や簡単な数で考えるクセが付いていたから、僕も相対性理論まで行き着いたんだよ。
だから、もし2名しか当選できない場合はどうなる?ってところから考えることをお勧めしたいね。

生徒(少年)

そうか、なるほど!

2人で争うと考えたら半分の票以上を取ればいいんじゃない?
540÷2=270票以上

アインシュタイン先生

それだと、同数1位も含めて1位で当選しちゃうってことじゃない?
そんなに獲得しなくても当選できるような気がするけど?

生徒(少年)

そうかなぁ?
それじゃ、試しにA君が240票を獲得したことにしてみよう。

残りの票は 540-240=300票
この300票を他の誰か、例えばB君が全部獲得したとすると、A君より多くなる。

あっ、でも他の候補者は1票も獲得できないってことだから、A君は当選しちゃうね。

えっ、でもでもB君が240票だったとしたら、まだ60票は残っていて・・・。
あっ、そうか!
この場合、この60票を例えばC君が独占したとしても、全然届かないや!

アインシュタイン先生

ということは、どういうことかな?

生徒(少年)

そうか!「言い換えると~」3人目の得票数が問題なんだ!
2人しか当選できないときは、上位3人目の得票数との勝負だったんだね。

「言い換えると~」自分の得票数を獲得する可能性がある人が、自分以外に2人いれば、当選するとは言えないってことだね。

ということは、3人の勝負と考えて、
540÷3=180票を獲得すれば、残りは540-180=360票

これを2人で等しく分かち合うと、3人が同数になるから当選は決まらない。
運よく、181票と179票になってくれると、何とか2位で当選できる。

なら、181票獲得しちゃえば・・・。
残りは540-181=359票

この票を他の2人が取り合えば、1人が181票以上獲得することはいくらでも可能性があるけど、その時は、もう1人は181票には全然足りないよ!

すなわち、他の2人ともが181票以上になることは絶対にない!!
立候補者の数なんて全く関係なかったんだね!

よって、この問題の答は、540÷7=77余り1
77+1=78票を獲得すれば、他の6人がすべて78票以上を獲得することはあり得ない! ってことか!

「言い換えると~」最初に6で割ったのも惜しかったじゃん!

アインシュタイン先生

おいおい、懲りない奴じゃなぁ!!

教訓

算数は小っちゃい数で「例えば・・」って考えてみる!
そうすることで、「言い換えると~」の言葉とともに、算数語に翻訳できるほどの真実が見えて来ることがよくあるんですよ!!

よくある問題に、「全国高校野球大会はトーナメント方式で全国49代表が試合を行いますが、優勝校が決まるまで全部で何試合あるでしょうか?」がありますね。

これって、保護者さんもパターンとして覚えているだけではないですか?

たいていは「言い換えると~、1試合すれば必ず1校が負けるから、優勝校が決まった時点では48校が負けたことになるから、48試合目が終わったってことなんだよ。」なんて偉そうに教えられて知ってるだけではないですか?

本当は、それよりも「2チームだったら」「3チームだったら」「4チームだったら」と考えていって、その結果、「言い換えると~」の法則を自分で見つけることが最高なんですよね。

そういったことも考えて頂ければ、「良い大学を卒業すれば良い会社に就職できる?」で冒頭に引用した大嶌教授の言葉も、しみじみと分かって来るというものではないでしょうか?

上記の文面だけで問題になることはありませんが、これを見て、「じゃぁ、引き分け再試合はどうすんの?」って子どもさんが反論すれば、大いに評価して上げてください。

スポーツのこと、生活の常識を知っていることも、人間にとっては大切な資質ですし、そういうことを知らないから解けない問題だってありますからね。

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京都大学工学部OB2名と大阪大学大学院工学科OBの3名、しかも全員ハードエンジニア出身(教師転身2名)で執筆していますから、商売人や学生上がりのような根拠のない、いい加減な甘言は書いていません。

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