真面目なのに成績が伸びない

「真面目なのに成績が伸びない」という悩みに関して、ブログにご質問いただきました。

踏み込んだ内容はメールにて回答させていただいたのですが、ここでは、学習方法論以外からの一般的な懸念点について、同じようなお悩みを持つ保護者さんの為にまとめておきたいと思います。

意外に難しい【真面目に勉強しているのに・・・】タイプ

このご質問の場合は、小学校5年生で2時間勉強しているというということですから、やる気が湧かないので勉強しないとか端から勉強する気がないという場合とは、横たわっている問題は明確に区別されなければなりません。

「やる気がない」とか「心、そこに在らず」であれば、成績が上がらないのは当たり前のことですから、勉強の仕方が分からないからやる気が出ないというケースとは違って、勉強の仕方以前の問題です。

「凄く真面目に勉強しているのに成績が伴わない」という子は、必ずクラスに何人かは居るという程度に、ちらほら見かけます。

「凄く真面目に」という修飾語をつけなければ、もっと人数は増えてくるでしょうが、これらを合わせても全体の2~3割ではないでしょうか?

各種統計を見てみましても、先ず、中学生以上になると「やる気が出ない」層が約60%を占めること、及び、勉強をしたことにより成績も付随して付いてくる層が約1割程度ではないかとの感触から考えれば妥当な線であろうかと思います。

「やる気が出ない」と成績の良し悪しとは必ずしも対応するわけではありませんが、少なくとも、報われない繰り返しが「やる気」を喪失させない内に、出来る限り成績に反映する手立てをフォローして上げることはとても重要なことだと考えます。

さて、「凄く真面目に勉強している」という点から、勉強の仕方だけを教えてあげれば、自然に成績に反映するだろうと思われがちですが、それほど簡単なものではありません。

特に、「凄く」という形容詞がつくほど生真面目な場合は、意外と難しいことも気に留めておかれていただきたいと思うわけです。

その辺りは、一般的な話としてコメントの返信に記しておりますのでご参考ください。

要旨を簡単に申し上げておくと、

  • 正しい勉強法をアドバイスすることは一貫して行っていく
  • 但し、根深い性格的な要因が正しい勉強法に抵抗する場合がある
  • 特に、あまりに生真面目な子は、「形や形式にこだわり過ぎる」性格が強い傾向があり、手段を目的化させてしまって、目的を見失わせることが懸念される
    • ノートをきれいに書かないと気が済まない
    • マインドマップなどの方法が気に入っている場合など、きれいに仕上げないと気が済まない
  • 形の綺麗さは、きめ細かい勉強ではないことを伝えていかねばならない。

などといった点もパラに観察・対処していくことが求められるというものです。

※「正しい勉強法とは何ぞや?」という声が聞こえてきそうですが、真っ当な方の書かれた勉強法であるとしか言えません。

※「真っ当な方とは誰ぞや?」という声が聞こえてきそうですが、それはあなたの見極める目に依るとしか言えません。m(__)m

このタイプはこだわりが強いが故に、意外に難しいのですね。

別の言い方をしますと、生活全体の行動様式の中で、「機転」ということや、「手段よりも目的が大切なんだよ」ということを少しずつ学ばせてあげる必要があります。

勉強の方法で言えば、『ある発問を常に行う』クセをつけることで、徒労に帰する無駄な勉強時間を縮小していくことしかありません。(この点が、実際のお返事のキモになります。)

【スマホに対する関わり方】は避けては通れない重要な要因

さらに、実際のアドバイスでは【スマホに対する関わり方】は避けては通れない重要な要因です。

真面目過ぎるタイプには、2時間以上勉強していても、4時間以上スマホをしている場合などはあまり考えにくいこととはいえ、やはり要因としては考えの中に入れておかねばならないでしょう。

2時間以上勉強していても、4時間以上スマホをしているようでは、全然「2時間以上勉強している」の情報の意味合いが変わって来ますからね。

これは、皆さんの方がよくご存知のことと思いますが、東北大学の川島隆太教授と横田晋務助教の2時間の学習効果が消える! やってはいけない脳の習慣で示されたデータによります。

この研究データについての評論は差し控えますが、「2時間の学習効果が消える!」という点については、少なくとも「スマホを気にしながら勉強する」と解釈する限りは、大いに理に適ったことであると判断できます。

2時間以上勉強していても、4時間以上スマホをしている場合などは、おそらく保護者さんも「真面目に勉強している」とは認識しておられないでしょうが、「4時間勉強しているけれども、その4時間にチョコチョコとスマホに反応している」場合には、「真面目に勉強している」と映ることは大いに考えられることです。

こういった見せかけの真面目さの場合には、いくら勉強の仕方で対処しても「ヌカにクギ」のようなものですから、スマホに対する向き合い方を毅然とルール付けなければ、「勉強」に関する課題では、その土俵にも上がれないことは言うまでもありません。

そこをクリアして初めて、正しい勉強の仕方を伝えながらも、それにどう反応するのかを詳しく観察しながら、生活全般での関りを通して、性格全体のバランスを取ってあげることも付加しなければならないのが、このタイプの特徴だと私は認識しています。

真面目はとても良いことですから、真面目さを捨てさせるようなことは全く必要なく、ただ、「機転」だとか「木目細かさ」だとかの視点を教えてあげて、選択の幅を拡げてあげることで、手段にこだわる喜びよりも目的を達成することの喜びの大きさを経験させてあげるための介助が、私の経験上から最も大切なことなのではないかと考えています。

やはり、『ある発問を常に行う』クセをつけさせることが最良の方法です。

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