青山学院中学過去入試問題より・・・意地悪な人口密度

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関東の学校事情には不案内ですが、なるほど算数には定評のある青山学院中学の「解けそうで解けない」問題は健在のようです。

悪く言えば「いけずな」・「意地悪な」、よく言えば「洗練された」問題と言えるでしょうか?

その上、基本問題は取りこぼすことなく、しかもチャッチャカチャッチャカ処理していかなければ時間が足りなくなりますから、小学生には荷が重いと思われる構成になっています。

そんな、算数には定評のある青山学院中学の過去入試問題から(結構古いですが、算数や数学の問題に古いも新しいもありません)


算数の基本を鍛える問題(3)

【問題】

1Km2当たりの人口密度がちょうど36人のA村から、1人当たりの面積が25000m2のB村へ80人移ったので、A村の人口は1000人になり、B村の人口密度は1Km2当たりちょうど44人になりました。
A村とB村を合わせた人口密度は1Km2当たり(  )人です。

目の付けどころ&知っておくべきこと

手取り足取りの解説を見て、いつも「ふーん!」で終わっているのなら、その前に、何をしていけば解決するだろうかということを考える訓練を必ずしてくださいね。

その一環として、例えば下に書いたような「目の付けどころ&知っておくべきこと」を一つずつ「ホンマかいな?」と疑いながら確かめてみてください。
そのことが君の実力を付けていくことになります。

  1. 算数が苦手な子は、①意味を全く考えない、考えられないか、②単位を合わせることに全く意識がないかのいずれかです。
    • 人口密度=1Km2当たりの人口=人口/面積
    • ところが、B村に関しては1人当たりの面積が与えられています。
    • 1人当たりの面積=面積/人口であることをしっかり意識しなければなりません。
      言葉が違えば意味は違ってくることを肝に銘じてください。
    • そして、「1Km2当たりの人口」と「1人当たりの面積」とは割り算において逆の関係にあることをしっかりと掴んでください。
      すなわち、分母と分子が入れ替わる関係ですね。
    • さて、さらにA村の面積は[Km2]という表し方、B村の面積は[m2]という表し方ですから、どちらかに統一しなくてはややこしくなります。
    • 1[Km2]=1000[m]×1000[m]=1000000[m2]と捨て書きしておきましょう。
    • 最終的には、「A村とB村を合わせた人口密度は1Km2当たり(  )人」を求めなければなりませんから、[Km2]で統一しておくことが賢いやり方と判断できます。
    • 1人当たりの面積が25000m2 → 面積が1[Km2]=1000[m]×1000[m]=1000000[m2]であれば何人?
      これが(B村の最初の)人口密度になります。
  2. 式をたてて整理しておきましょう。
    • 最初の人口密度=元の人口/面積 → 人が移って来た後の人口密度=(元の人口+80人)/面積
    • 80人を面積で割った値だけ人口密度は増えたということを納得するまで理解しましょう!

もう一つ、本年2018年の問題から1題ご紹介しておきましょう。

【問題】

花子さんは,いくつかのテストを受けたところ,全教科の平均点は72 点で,算数以外の教科の平均点は全教科の平均点より1.75 点低く,国語以外の教科の平均点は全教科の平均点より1.25 点高くなりました。
国語と算数の点数の差が24 点のとき,算数は(  )点です。

考えるヒント

問題文では、「全教科の平均点」「算数以外の教科の平均点」「国語以外の教科の平均点」が書かれています。

そして、最後に「国語と算数の点数の差が24 点のとき」と条件が付けられます。

解答例(市販でもネット解説でも結構です)を見てからでもいいですから、この言葉から「差」という言葉が大きなヒントになっていることを教訓として学び取ってくださいね。

そういうことこそが、目の付けどころを広げ、実力を付けるための根っこで大切なことなんです。
同じ問題なんて出ないのですから…。

その上で、「平均点とは?」という原点をしっかりと式で表しましょう。
なにも記号を使う必要はサラサラありません。日本語で構いません。

【平均点=・・・】という形でもできますし、【得点合計=・・・】の形でも表せますね。

どちらにせよ書いてみることさえすれば、どちらの式が君には扱いやすいのか、次に何をすればベストなのかということが見えてきます。

そして、ここから式を見比べながら処理していくプロセスは、ある意味、今後の数学を考えていく上での必須回路の一つとなります。
すなわち、考える上でのお決まりの候補の一つになります。

「なるほど~!」と自分ながら唸るほどに、日本語でプロセスを説明してみてください。

現実世界

学部は違いますが我が後輩(京大情報工学OB)とある臨床医の言をご紹介しておきましょう。

たかが盲腸の診断すらできなくなっている医者が蔓延る世の中で、10人専門家がいれば8人はやぶだといっていいでしょう。
まして、ネット情報に至っては9人はやぶでしょう。

それぞれの周囲を見渡せば本当のプロといえる人はごく一握りだと誰もが知っているはずです。

その中で生活上の問題を切り抜けていくには、俗流社会学や俗流心理学・俗流分子生物学・俗流脳科学・俗流AIなんぞをこねくり回して遊ぶのでなく、知識、感性を自分の責任で磨いて対応するしかないですよね。


いくら教科書や※※※学会で教わったことがないからと言って、臨床経験を積めば、おかしい?と思う筈です。

文献的な情報の受け売りばかりだけで、自分達の頭を使って考えることがなくなっているのが現状です。

世間的には、お賢い人がなれると思われている医学の世界ですら、当事者や見る人が見れば、現実はこんなものです。

あなたの最寄りで、何もかも信頼できるお医者さんを探せれば、それは非常に幸運なことですが、まぁ十中八九紋切り型のことしか言いませんね。

それ自体は何の落ち度もないように見えますが、大いに患者を不利益に導いていることもあることを経験された方も多いのではないでしょうか?

ましてや、生命には関わらない教育の世界では、指導者がやぶである確率など、さらに高いことは目に見えています。

お子さんの成績が上がるための条件は、そもそも真面目にやる気持ちがない場合を除いては、

  • 勉強の仕方の流儀を我がものとして確立する
  • それぞれの実際の学習内容に関して、自分で自分を納得させる理解をする術を会得する

という2点を、自力あるいは第三者のサポートを得て確立するということ以外にはあり得ません。

ところが、そんなところは突いてくれないのが現実社会です。
たいていは、準備された模範解答を恭しくご教示頂いて、エラそうに「俺のようになれるだろ?」というスタンスではないですか?

準備していなければ、どれだけの指導者が慌てふためくことでしょうか?
準備しなければ移動できないこと、及び「それはそれで教育になることを受け入れられない指導者のナント多いことか?」ということが問題なのです。

どんな問題でも、現実には、ことによって他人をあてにすることほど実の無いことはないのは確かですから、先ずは、自分の流儀を曲がりなりにも確立すべく動くのが優先されるべきだと考えます。

何も、他人を信じるなと言っているわけではないことをご理解くださいませ。