デジタル学習を考えるヒント

新型コロナウィルスによる非常事態宣言で学校が休校状態になって以来、それぞれの学校での工夫した取り組みの中で、オンライン授業やデジタル学習が大きくクローズアップされ、現実として採用されるケースも多くなってきました。

もちろん、それは素晴らしいことなのですし、教育をする側にとっては必要な試行錯誤と言えますね。

しかし、学習する本人側としては、次のことだけは勘違いしないように頭に入れておいてください。

成績を伸ばしている人には、「当たり前のことを言うなよ」と叱られるかもしれませんが、このデジタル時代には極めて錯覚しやすいことだとも思いますので、「100%間違いない!」と保証しても耐えうることとして、老婆心ながら申しあげておきます。

オンライン授業やデジタル学習が普及したからといって、生徒の学力は総体的に上がりません。

したがって当然、あなたの学力が上がるわけではありません。

指導者側が用意する物理的な学習手段(Input手段)と最終目的である学習効果は全く別物であることだけは覚えておいてくださいよ。

むしろ、学習効果に関しては、デジタル信奉は多くの場合、真逆の結果を引き寄せるきっかけ作りの導線になってしまいます!

ここで、「帝都大学へのビジョン」の妥当性を与えてくれる数ある証拠のうちの1つを兼ねて、次の事実をご紹介しておきましょう。

講義内容をよりよく自分のものにするためには手書きでノートをとれ!

授業内容をノートに整理しながらノートに書き留めた大学生のほうが、タブレットに内容を打ち込んだ大学生よりもテストの平均点がよかったというプリンストン大学の心理学博士と大学院生の研究結果があります。

To Remember a Lecture Better, Take Notes by Hand

プリンストン大学の学生をもってして、この様な差が出るということですから、いわんや平凡な私たちにおいてをやですね。

実に深遠な真理がここには潜んでいると感じられるのではないでしょうか?

私たちが研究するにしても、100%間違いのない結果と見越して仮説を立てると思いますし、そういった意味においても、私たちが記した「帝都大学へのビジョン」は万古不変の勉強法を、時代に即して極めて具体的に示していると言えます。

「何度も繰り返して勉強しなさい!」の落とし穴の本質とともに、これら2点をクリアした勉強をしていれば、成績が上がらないはずがないのです。

デジタルをファッション感覚で使う人

デジタルを単にステータスと考えたり、「現在文明の必須アイテム」「最先端」「流行」とかの言葉を行動指針にして利用している人は、デジタルの奴隷になるだけで、そのメリットは1mmも見つけることなく終わります。

インターネットやAIを礼賛しているのは商売人だけだということに気づいてください。

これに気づかないか、気づいていても無視する人は、必ず骨なし人間、且つ自己中心的な傍観者人間にしかなれません。