分数で遊んで算数のセンスを揺さぶっておこう!
次の問題を考えてください。
中高生の諸君も小学生の問題だからといって無視せずにトライしてみてください。
中学生・高校生になって数学がだんだんと分からなくなるのも、こういった整数に親しんでいないところに、大いにその元凶があるものです。
小学生のお子さんをお持ちの保護者さんならば、「一緒に考えてみない?」って持ち掛けて下さい。
誰かが言っている言葉のように、「数学は暗記」などと思っておられるのなら、お子さんは、決して数学だけではなく他教科も大したことないレベルで終わってしまうことでしょう。
とは言っても、決して、子どもさんに勝とうとしたり「なんで分からないのよ」なんて言ってはダメですよ!
発想を導いたり発想を出し合う姿勢で進めてくださいね!
「分数計算の魔法のツール?(PDF8ページ)」】でもテーマにし、詳しく解説させていただきましたが、このセンスを体に染み込ませておくことは、ある意味、数学センスの原点であり勉強に対するアクセラレータにさえなり得ると言っても過言ではありません。
中高生になって伸びている子は、文系・理系問わず、この問題は自力で解いていくでしょうが、伸びていない子は、ほとんど解くことができないというより、手の付け方からして分かっていないようです。
【問題】分数の足し算~隠れた規則性を暴きつつ
見かけは分数の問題ですが、一目見ると分母の整数だけが何だか単調に増えていっているなってことが分かりますから、分母の整数に何か秘密が隠されている問題のようですね。
ほとんどの子は一度は経験しているはずなのですが、解説を読んで「フーン!」で終わってしまって、その意味を心に刻み込んでいないから、よく似た問題が出てきても、この問題を思い浮かべることもなく、手も付けずに終わってしまうことになるんですね。
その大きな原因の一つは、解説の読みっぱなしで終わっていることなんです。
いったん「フーン!」と思った後、解答のプロセスを見ずに自分で再現し切れるようになる作業をすることをしなければ解説を読んで分かったことの意味は明日にでも消失してしまいます。
見るだけで嫌気がさす数学数学した問題ではなく、考える作業を始める敷居が低い問題を利用して再現し切ることを覚えると、勉強全体において勉強を始めようとする習慣を後押ししてくれます。
その時に分からなくても、明日気分を入れ替えてトライすることも出来ますから、出来る限り答えをすぐに見ないで考え切ってください。
そこまで頑張ってこそ、どうしても分からないときに答えを見て自分の思い至らなかったところを自覚することがものすごく有効になります。
それでは、脳細胞の動きを追っていきますが、会員の方も安易に人の脳細胞は見ないで考え切ってください。
パターン暗記ではなくパターン認識のプロセスを大切にする
小学生の子にはヒントが提示されるかもしれませんが、中高生の場合にはヒンとなしで方針を考え切ってほしいものです。
■ヒント
中学入試でも頻出の問題ではないかと思いますので、操作方法をパターンとして教えられたからすぐ解ける子も多いかもしれません。
ただ、パターン暗記で覚えてることは、受験合格には直結しても、必ずしも考えることのできる人材に直結するとは限りません。
操作を知ってるから解けることよりも、
自分で考えて答えを出した結果、パターンとして認識するのが本来の「学び」です。
考えるプロセスを経て自分でパターン認識に至る子の方が、その能力を長い人生の中のあらゆる場面で生きた力として発揮することになるでしょう。
多少時間を要しても、最初の考える過程を省略しないことが、結局は最後の実力となって花を咲かせます。
それでは、脳細胞の動きを追っていきますが、会員の方も安易に人の脳細胞は見ないで考え切ってください。
教えられた操作で出来るパターンやと分かって「簡単やん」と思った子も、その理屈を日本語で表現してみることをしてください。
何故なら、上記のような小さい数であれば見抜かずとも覚えれるレベルですけれど、数が大きくなったり高校数学以降の一般的な式になってくると、見抜かないことには手も足も出ないからです。
分母の整数の秘密を見破る脳細胞の動き
- まず、「こんなん計算させるわけないやろ!通分するだけでも計算が大変やん!」と思うことが大切。
「無意味に体力を消耗させる計算だけをさせる筈がない」という発想は常に持ってほしいのです。 - そうすれば、「何かが隠されているんとちゃうか?」と思うことに繋がります。
- そして眺めるのは分母が【2,6,12,20,30,42,56,72,90】で分子がすべて1の分数
- 「単なる数字に何が隠されているんや?」となったところで、心に刻んでおいてほしいことは「数字はいろんな姿を持っている」ということなんです。
- ここを越えた人が、たいてい真っ先に考えるのは「積の形にしてみよう!」(分解)ということです。
本内容は「数のセンスを鍛える精選17題」でも脳細胞の働かせ方として詳しく資料化しております。