さらば 燃えない脂肪の憂鬱 第3章:栄養代謝(糖質代謝と脂肪代謝) | 8

脂肪代謝をコントロールするもの

ここから、シェイプアップを目指すあなたには、身体全体としての脂肪代謝がどのようになっているのかを理解していただきしょう。

その中で、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞とエネルギー消費器官の関係性を掴んでいただければ、今までに学ばれたダイエット知識も系統的に理解できると思います。

私たちが誤った認識を持ちがちなことの一つは、白色脂肪細胞は、それ自身は何もしようとしない悪者という認識なんですね。

しかし、実際には、白色脂肪細胞は自らの情報を指揮系統である脳(視床下部)に発信し、生命の恒常性のために大きな役割を果たしているのですね。
その一つにレプチンというホルモンがあります。

例えば、食事によって摂った栄養から脂肪をたくさん蓄えましたよという地点を起点として、その流れを表したのが下の図です。

従来のダイエットは、青い矢印の代謝に対してどうアプローチするかということでした。
この部分の詳しい代謝に関しても、後ほどまとめていきますから期待してください。

基本的には、なんらかの商品を販売しているシステムを思い起こしていただくと分かりやすいでしょうか。

白色脂肪細胞は大量の脂肪在庫を抱える販売元であり、必要に応じて購入してくれるのが、たくさん居る骨格筋などと呼ばれる消費者というわけです。

どうも、最近は不況のため、脂肪を使ってくれる消費者が少なくなり、販売元の在庫は増える一方のようです。

このシステムを統括する本部は、もちろん脳です。
視床下部という部署が集められた脂肪の在庫状況や全体の販売情報を元に様々な指令を出していきます。

その在庫情報の一つがレプチンなのですね。

レプチンは各白色脂肪細胞で脂肪を蓄えようとする時(脂肪合成をする時)に放出されます。
本部は、その情報を元に最適な状態を維持するように指令を出すのですね。

脂肪代謝 全体系統図

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さて、流れに沿って説明していきますね。

白色脂肪細胞は、血中の脂質を合成しトリグリセリドという形で備蓄するために肥大化していきますが、その際には必ずその作業の結果を脳に対して発信するのです。

その際、「私はたくさん脂質を蓄積しましたよ」ということを脳に伝えるために、白色脂肪細胞はレプチンというホルモンを放出し、これらが集結することにより、体脂肪に比例した情報として提出されることになります。

そして、体脂肪に比例して循環するレプチンは、自律機能の調節を行う総合司令室である間脳視床下部にある満腹中枢に情報が集約されることになります。

そして、神経細胞(ニューロン)膜に存在するレプチン受容体に作用し交感神経を刺激することで、

  • ノルアドレナリン→白色脂肪細胞β3アドレナリン受容体→脂肪分解指令→脂肪動員回路の作動
  • 副交感神経の摂食中枢に作用して→摂食抑制指令

という2系統に指令を出すわけです。

即ち、エネルギーの取り込みを抑制すると同時に、エネルギーを消費しようという作用を指令するわけですね。

レプチンの集結は体脂肪に比例しますので、現状の体脂肪や体重を維持しようとする調節作用を及ぼそうとしているわけです。
実に、人の体というのは巧妙に仕組まれていますよね。

レプチンが「肥満遺伝子」とか「肥満信号」と呼ばれる所以は、即ち、大まかな体脂肪情報を脳に伝えるという意味からなんですね。

「痩せろ!」という指令信号とも言えなくはありませんが、むしろ「現状を維持しろ!」という指令信号と捉える方が近いのではないかと思います。

ですから、レプチンは脂肪の過剰な蓄積をさせないように作用はしますけれども、一旦太ってしまった場合の「肥満解消遺伝子」までの作用は持っていないということは認識しておかねばなりません。

残念なことに、脂肪の在庫を減らしたままで維持せよという指令はなかなか出ないというところです。
何か重大な事態があったときに在庫が少ないことを誰もが恐れるからでしょうね。

逆に言えば、太ってしまっても、これ以上太らない状態を維持しようと働いてくれているとは言えますが、より積極的な「痩せろ」という信号にまでは至らないでしょう。

もし、徐々に徐々に太り続けているのであれば、このレプチン情報による自律神経系の応答感度が鈍化しているか、その応答以上に摂食が過剰になっているかが考えられます。

実は、実際に、中性脂肪が溜まりすぎると反ってレプチンの分泌量が減ってしまうのです。
脂肪細胞も小型のうちはレプチンを放出してくれるのですが、肥大化しちゃうと放出してくれなくなるという事情があります。
それどころか成人病に繋がる物質を放出しちゃうようになるんです。

その上、自律神経系の応答感度は、年齢とともにやはり鈍ってくるのが通常です。
ですから、太りすぎると、レプチンは信号を出してくれないわ、仮に出してくれたとしても、応答する自律神経も衰えているわで、泣きっ面に蜂状態になってしまいます。

そこで、ダイエットする重要なポイントの一つとして、
「自律神経を鈍化させない、あるいは、鍛える」ということが挙がって来ます。

実は、「そのために何をすればいいのか?」という方策部分に関しては、一般的に言われているダイエットに関する直接的な方策と大いに共通項目が挙がって来ます。
「自律神経を鍛えるには運動しかない」という事実が待っているからです。

その意味から、ダイエットという言葉は、「自律神経の鍛錬」と同義語と言えなくもありません。

  • 適切な運動
  • 便利さに依存しない生活
  • 規則正しい生活
  • 腹八分目

「なーんだ」という声が聞こえてきそうですが、この中に、褐色脂肪細胞へのアプローチと共通する方法論も含まれています。

本講座は、引き締まった美しい体を作るシェイプアップ(一般的に「ダイエット」と呼ばれているもの)に関する正しい理論と手法を、誰にでも分かりやすく紐解くことを目的としています。

ご存知の方は少ないかもしれないWとB(読まれていく内に正体を現します)にスポットを当て、世にある多くのダイエット手法とは代謝的に全く別の根拠によるアプローチをご紹介しますが、ダイエットの本道は【過剰にならない一定の糖質をジャストインタイムで摂取する】ということ以上でも以下でもないということをバラシておきましょう。

誰にでも理解しやすいようにまとめてはいますが、一方で、医学系・看護系の大学新入生レベルには今後の勉強の基本予習・イメージ作りとしても有益ではないかと思います。

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■ご提供内容

  1. 【保存版】代謝とダイエット~さらば燃えない脂肪の憂鬱~ PDF180ページ
  2. 資料1:肥満指標と基礎代謝 PDF7ページ
  3. 資料2:必要エネルギー・摂取エネルギー PDF3ページ
  4. 美姿・美脚になれる!!バレリーナこれだけレシピ PDF76ページ
    後半32ページは1.の第4章と同じ
  5. スペシャル特典:刺繍・和風デザイン スタンプ(透過png画像、及び、LINEで使っても透過する透過gif画像:320×320)| 文字付:44点、文字無し:47点
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理に適ったサプリでも、まず即効的な効果は期待できません。

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なるほど、便のお漏らしを気にせねばならず、片やお薬への依存性が発生しますから、よほど病的なメタボリックでない限りおすすめすることは出来ない肥満治療薬ですが、世の中のご立派なクリニックは平気で、それほどでもない肥満程度の患者にも使っているようです。

ある意味、新型コロナの非常事態宣言で、あまり外出できない今こそ、臆病だった方には、試してみる唯一のチャンスかもしれませんね。

先発薬はさすがにお高いですが、ジェネリックも数種ありますので、自己責任覚悟で入手されるなら参考にされてください。