さらば 燃えない脂肪の憂鬱 第3章:栄養代謝(糖質代謝と脂肪代謝) | 1

はじめに

この章では、栄養素の代謝に関する基礎知識を掴んでいただきますが、結論としては、栄養素の視座から見れば、摂取栄養のバランスの問題であり、バランスよく栄養を摂るということに尽きます。

また、摂食という視座から見れば、腹八分目の感覚と習慣を身につけるということに尽きます。
何を隠そう、実は、こちらの方がはるかに難しいと著者は確信しています。

このお話はエピローグにてさせていただきますが、あまりにも偽りの食欲の奴隷になっているという人間の弱さに起因する要因が根っこに潜んでいるからです。

著者は、このことが肥満の最大の原因と言っても過言ではないと考えています。

夕飯を食べるときに本当にご飯が美味しいと感じるようでなければ、その時点であなたの食生活が偽りの食欲に支配されていることを証明しているようなものです。
はっきり言って、要らぬものばかりを食べ過ぎているからそれほど美味しくないのです。

さて、栄養のバランスの方は、カロリー計算と同じく、感覚で判断し、仕分ける範囲で充分なんです。
厳密な計測をしてまで食事を作る人も居られないでしょうけれども、はっきり言って無駄なことです。

ただ、肉ばっかり食べていたり、ご飯を食べずにおかずばっかり食べるなどの極端な偏食やインスタント加工食品ばかり食べるなどの食事は避け、おおよそのバランス感覚だけは身に付けて日々の食事に気をつけてくださいということだけなんですね。

この程度のことは腹八部目に比べれば誰でも注意出来ますし守れます。
また、守っていただかないと、後々、自分が泣きを見ることになります。

さて、本題に進んでいきましょう。
糖質(炭水化物)・タンパク質・脂肪の三大栄養素のうち、エネルギー代謝すなわちダイエットと深く関わってくるのは、脂肪糖質(炭水化物)です。
タンパク質からも脂肪は合成されますが極めて微量です。

また、ここまででも述べた極端な食事制限ダイエットは、詳細は後述しますが、骨や筋肉を減らすことによって体重を下げるという結果を招き、結局リバウンドの引き金となるどころか、健康面から考えても全く本末転倒のダイエットになります。

さて、ダイエットを考える上で、ターゲットとなるのは、言わずもがな中性脂肪ですね。
この中性脂肪は、すでに前章でも擁護したように、生命活動に必要不可欠なエネルギー源となる栄養ですから、邪魔な不要物というわけではなく必要不可欠なものです。

問題は、中性脂肪が過剰に蓄積されるという量的なあり方の中にあります。
だからと言って、脂肪の栄養を極力摂らないにすればいいのかというと、それほど単純なものではないところにダイエットの難しさがあります。

私たちが問題にしている体内に蓄積された中性脂肪は、食事で摂った脂肪分だけに由来するのかと言えば、そうではないというのが現在の定説です。

すなわち、中性脂肪は糖質を基質として肝臓で常に合成され、血中に流されるようなチャネルも併せ持っているという理論が今でも主流の学説なんですね。
中性脂肪は、脂肪とは無関係の糖質から合成されるチャンネルもあるということです。

しかし、スイスのJequier E, Tappyによって、ラットの場合は確かにそうだけれども、人間の場合には肝臓で脂肪を合成する力はほとんど無いという論文が発表されていることから、京都大学の森谷敏夫教授がこの定説に異議を唱えています。

Eric Jequier and Luc Tappy

著者も素人ですから、正直なところ判断がつきません。
但し、全く合成されないということではなく、僅かしか合成されないということですから今は、基本として

血液中に流れる脂肪には、摂食による中性脂肪由来の脂質と肝臓で糖質から合成される中性脂肪由来の脂質の2 種類がある。
従って、貯蔵される中性脂肪は、なにも食事から摂取した脂肪とは限らない。

という認識を持ちながら、反証を頭に入れておくことにしましょう。

実際にも、例えば糖尿病では高糖質食は低糖質食かで喧々囂々の議論があるという事実がありますから、自分自身で論理的に判定ができるまでは、そう考えておくのが賢明です。

そこで、著者が調べる中で最も理にかなった合理的な最大公約数は、自分の許容できる範囲で「脂肪分は極力お肉を減らして、魚から摂る」ということに尽きると考えます。

実は、著者の知り合いからは、結婚して肉から魚中心の食生活になった途端に体重が激減したという話を聞きました。

これは、脂の性質が違うからなんですね。
お肉は分解されると長鎖脂肪酸になり、魚は中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸になるからなんです。
この章を読み進めていただくと、その根拠が分かるはずです。

ともかくも、栄養こそが私たちの身体活動のエネルギー源となります。

前章の「エネルギー代謝」においては、脂肪のカロリー計算の例を示しましたが、ここで、三大栄養素の貯蔵形態と単位重量あたりどれほどのエネルギー(=熱量)となるのかをまとめておきましょう。

■三大栄養素の貯蔵形態と熱量

  1. 脂質
    • 中性脂肪(トリグリセリド;TG)として貯蔵
    • 9.3Kcal/g の熱量を産生する
  2. 炭水化物
    • グリコーゲンとして貯蔵(肝グリコーゲン30% 筋グリコーゲン70%)
    • 肝グリコーゲンは全身で利用できるが筋グリコーゲンは筋肉でしか消費できない
    • 4.1Kcal/g の熱量を産生する
  3. たんぱく質
    • 貯蔵システムはない
    • 4.1Kcal/g の熱量を産生する

見てください。
脂肪は、1gあたり9.3Kcalの熱を産生することができます。
(この数値は覚えておかれると何かと便利です。)
同じ質量からは、他の栄養素よりも倍以上のエネルギーに変えることができるのです。

よりたくさんのエネルギーを効率よく貯蔵するには脂肪は実に優等生だということですね。
中性脂肪として蓄えておくのには、これだけの合理的な理由があったというわけです。

もう一つ、大切なことを理解しておきましょう。

それは、脂肪から糖質は作れないということなんです。
糖質は脂肪組織で中性脂肪に変換でき、肝臓でアミノ酸・コレステロールに変換出来るのですが、脂肪(脂肪酸)は糖質やアミノ酸に変換することが出来ません。

ちなみに、蛋白質(アミノ酸)は主に肝臓で代謝され、糖新生でグルコースに変換出来ます。
また、限られたアミノ酸は脂肪酸に変換出来ます。

私たちが普段食事で摂る栄養素は、食事の欧米化で比率が下がってきたとは言え、糖質が半分以上の割合で摂取をしている理由が、ここにも現れていますね。

私たちが気にしている中性脂肪は、決して脂肪だけではなく、糖質も深く関わっているということは確かでしょう。
だから、「糖分は摂り過ぎないように」と言われる所以です。

では、食事で摂った脂肪分や糖質が、どのように栄養として取り込まれ、どのような経路を運搬されるのかのステップから見ていきましょう。

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