さらば 燃えない脂肪の憂鬱 第1章:Wの憂鬱と期待の星B | 1

Neither fat nor flesh ?

脂身でもなければ肉でもないもの

今から460年前の1551年、スイスの博物学者コンラッド・ゲスナー(Gessner.K.Conradi)
によって、”Neither fat nor flesh”すなわち、「脂身でもなければ肉でもないもの」として、今日【褐色脂肪細胞(brown adipose tissue = BAT)】と呼ばれている細胞組織のことが報告されました。

それ以来、長い間、この褐色脂肪細胞は人においては、新生児から幼児の時期にしか存在しないものと考えられて来ましたが、近年、特に2000年以降、分子生物学や生物発生学、遺伝子工学などの進歩に伴い、大部分の成人にも代謝的に活性な褐色脂肪細胞が存在することが明確に証明されるに至っています。

Unexpected evidence for active brown adipose tissue in adult humans
[成人における活性化された褐色脂肪細胞の存在に関する意外なエビデンス]
Nedergaard J, Bengtsson T & Cannon B (2007) Unexpected evidence for active brown adipose tissue in adult humans. Am J Physiol Endocrinol Metab 293, E444?E452.

2007年、上記の論文により成人での褐色脂肪細胞存在の確証が提示されたのです。
その後、アメリカ・オランダ・スウェーデンの研究チームなど続々と確認しています。

日本でも斉藤 昌之教授(天使大学大学院)が北大時代の2009年に実験により確認済み。
被験者に寒冷暴露を与えると、肩甲骨から肩にかけてグルコース代謝の亢進によって激しく発熱するということが画像で確認されたというものです。

まず、次のことを頭に入れておかれてください。

1.私たち成人は、体内に活性化した褐色脂肪細胞を持っている。

さて、あなたにとっては、冒頭から難しくてつまらないと感じたお話かもしれませんね。
かと言って、せっかくダイエットに関する意外な可能性と重要なヒントをこれから展開して行くわけですから、イヤになってもらっては困るんですね。

と言うか、この【褐色脂肪細胞】はダイエット・ルネッサンスを招くとも言えるとんでもない代物かもしれない予感が満ち満ちているのです。

ただ、全容が解明されているわけではありませんから、筆者も大きな可能性を感じていると言えるだけであり、100%の確信があるわけではありません。
科学的知識は、いつも暫定的でしかありません。(カール・ポパーの反証主義)

敢えて示した期待感は、本講座の冒頭でも記しましたように、従来のダイエットとは代謝的に全く別の根拠に基づく可能性を提示するものだということに由来しています。
そして、もう一つは筆者自身の経験やトライに基づく印象と直感に由来しています。

前者の根拠は、私たちの体における全てのエネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)を産生することによると考えられて来たわけですが、ATPを産生することなくエネルギーが消費される機構があるという発見にあります。

少し言い換えれば、
「無駄にエネルギーを消費してくれる」機能を持っているということなんですね。
(注:無駄というのは言葉のアヤで、実際にムダなことをするわけではなく、むしろ重要な役目を背負っているのですが、運動無しを願うなまくらにはそう映るという意味です)

ATP(アデノシン三リン酸)のお話は、エネルギー代謝の基本として分かりやすく第2章でみっちり学んでいただきますので、ここでは枠組みだけ掴んでいただきましょう。

褐色脂肪細胞の何が、私たちの最も近くで影響を与えているかと言いますと、少し難しい話をしますが、褐色脂肪細胞の中のミトコンドリア内膜に存するUCP1という蛋白質なんですね。
今は、その存在を覚えておいてください。

エネルギー消費分子と呼ばれるUCP(Uncoupling Protein = 脱共役蛋白質)についても後述しますが、このUCPの中でUCP1は、褐色脂肪細胞のみに特異的に見られる物質であり、他のUCP2 ~UCP5とはかなり違ったものとなる存在だという点がキモなんです。

今は、次のことだけ頭に片隅に置いて期待してください。

1a.褐色脂肪細胞内のミトコンドリアにあるUCP1 が肥満と関係する重要な因子!

今後、シェイプアップ・ルネッサンスを呼び込むかもしれないキーワードは、
【褐色脂肪細胞・ミトコンドリア・UCP1】
そんなイメージを抱いて、以降を読み進めてください。

本講座は、引き締まった美しい体を作るシェイプアップ(一般的に「ダイエット」と呼ばれているもの)に関する正しい理論と手法を、誰にでも分かりやすく紐解くことを目的としています。

ご存知の方は少ないかもしれないWとB(読まれていく内に正体を現します)にスポットを当て、世にある多くのダイエット手法とは代謝的に全く別の根拠によるアプローチをご紹介しますが、ダイエットの本道は【過剰にならない一定の糖質をジャストインタイムで摂取する】ということ以上でも以下でもないということをバラシておきましょう。

誰にでも理解しやすいようにまとめてはいますが、一方で、医学系・看護系の大学新入生レベルには今後の勉強の基本予習・イメージ作りとしても有益ではないかと思います。

講座の内容をPCに書籍として保存しておかれませんか?

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まことにありがとうございます。

よろしければ、下記内容をPDF電子書籍の保存版としてPCでご覧になりませんか?

邪な業者と分かりつつ心動かされたときに、思い出して読まれると、冷静な心で判断ができるお役にも立つと思います。

根も葉もないことを面白おかしく書いているわけではなく、理系の心で精査に精査を重ね、スタッフだった女性の実践的な生活習慣の理論検証とエビデンスに基づいて、数か月を要してまとめ上げた書籍ですので、印刷して普段の心がけとしてお手元に置いていただき、初心に帰るきっかけとしての意味でご利用いただければ幸いです。

ほとんどが女性の方とお見受け致しますので、とっておきの特典をお付けしますので、ワンコインでPCに保存されておいては如何でしょうか?

■ご提供内容

  1. 【保存版】代謝とダイエット~さらば燃えない脂肪の憂鬱~ PDF180ページ
  2. 資料1:肥満指標と基礎代謝 PDF7ページ
  3. 資料2:必要エネルギー・摂取エネルギー PDF3ページ
  4. 美姿・美脚になれる!!バレリーナこれだけレシピ PDF76ページ
    後半32ページは1.の第4章と同じ
  5. スペシャル特典:刺繍・和風デザイン スタンプ(透過png画像、及び、LINEで使っても透過する透過gif画像:320×320)| 文字付:44点、文字無し:47点
    さすがに、その元となる用途無限大の大画像はお付けできません m(__)m
もう一つの知られざる世界!

理に適ったサプリでも、まず即効的な効果は期待できません。

しかし、最短で痩せる医薬(抗肥満薬)なら2種あります(世界一の製薬会社が提供するお薬と日本のバイオ・サイエンスに手を出した大企業のお薬でしかも承認薬)。

そして、もう一つ、日本一の製薬会社 武田製薬が承認を得ながらも(世界有数の製薬会社依存ですが…)、製造権の持ち腐れで日の目をみなかった「オブリーン」も、世界ではそのジェネリック薬は販売されています。

当社が家電販売、特に施主支給家電で一世を風靡した時、卸元の担当者が「ニーズがあるから、その署品は存在する」とはよく言ったものです。

なるほど、便のお漏らしを気にせねばならず、片やお薬への依存性が発生しますから、よほど病的なメタボリックでない限りおすすめすることは出来ない肥満治療薬ですが、世の中のご立派なクリニックは平気で、それほどでもない肥満程度の患者にも使っているようです。

ある意味、新型コロナの非常事態宣言で、あまり外出できない今こそ、臆病だった方には、試してみる唯一のチャンスかもしれませんね。

先発薬はさすがにお高いですが、ジェネリックも数種ありますので、自己責任覚悟で入手されるなら参考にされてください。