さらば 燃えない脂肪の憂鬱 第1章:Wの憂鬱と期待の星B | 7

Bの正体

先ほど、褐色脂肪細胞の主な目的は体温維持だと書きましたが、もう少し褐色脂肪細胞とは何によって何をするのか?」をある程度明確にしておかないと、「それがどうしたの?」と、なかなか先には進めません。

そのために、後述する脂肪代謝機能の流れ図を先行して示しておくことにしました。

脂肪代謝機能流れ図

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この流れの詳細は、後ほど学んでいただきますが、イメージしておいて欲しいのは、エネルギー消費は、一般的に骨格筋・内臓が活動する機械的エネルギー・熱エネルギー(下図青)とそれとは別に褐色脂肪細胞で放出される熱エネルギー(下図赤)の2つに大別されるということなんです。

ここで、もう一度思い出してみましょうか。

褐色脂肪細胞は、私たちの体の中で唯一、熱産生を専業とする器官である】

ということを。

例えば何らかの原因で体温が下がれば、褐色脂肪細胞によって熱が産生され、体温を上げることで体温を一定に保持しようとする体温維持の役目があることを。

流れ図の中に、(脂肪倉庫)(熱専門消費者)(一般消費者)と書いたのは、要するに、脂肪代謝というものは体内における脂肪の需要供給関係に他ならず、世の中の商売の流れと対照すると理解しやすくするために比ゆ的に表現した呼び名です。

例えばとして簡単に説明しますと、褐色脂肪細胞さん(熱専門消費者)と骨格筋・内臓組合さん(一般消費者)から脂肪の注文を受けた脳は、ノルアドレナリン(出庫伝票)を各白色脂肪細胞(脂肪倉庫)に届けます。

白色脂肪細胞は、出庫伝票の指示通りに貯蔵してある中性脂肪を運搬可能な遊離脂肪酸の形に分解して各消費者の元に届けます。

脂肪を納品された褐色脂肪細胞さんはこれを使ってせっせと熱を生産しますし、骨格筋・内臓組合さんもこれを使ってせっせと筋肉を動かします。

如何ですか? 少しは分かりやすくなりましたでしょうか?

この一連の工程が「脂肪動員」と呼ばれ、巷でよく言われる「脂肪を燃やす」ということと同じ意味なんですね。

この例でお分かりいただけるかと思いますが、大切なことは、白色脂肪細胞にしても褐色脂肪細胞にしても骨格筋にしても、交感神経が刺激されることにより、副腎からノルアドレナリンが分泌されるところから、エネルギー消費のスタートが始まるということです。

そうですね。
指令(伝票)がないことには、何も動き出しません。

ですから、全くダイエットできないということは、極端に言えば伝票が発票されていない、もしくは、発票されるように仕向けていないと言うことができるのです。

褐色脂肪細胞の場合の伝票は、もう言葉としてはすでに出てきています。
そうです、寒冷暴露がノルアドレナリンに出庫伝票を切らせる役目を果すのです。

即ち、寒いという環境に遭遇すると、体温を維持しなきゃという指令としてノルアドレナリンに刺激を与えるというわけですね。
それで、上記のような流れで脂肪を燃やして熱を発生することで体温維持をするわけです。

さぁ、いよいよ筆者が持った疑問
「そんな局所にある脂肪が燃えても、肥満解消にはならないんじゃない?」
を解決していきましょう。

この疑問を解決してくれる論文は、褐色脂肪細胞研究の中心的存在である天使大学大学院 斉藤 昌之教授の論文です。(当時は北海道大学大学院獣医学研究科比較形態機能学教授)

その答えとも言える驚くべき事実を要約しておきましょう。

β3 アドレナリン受容体を刺激することで、白色脂肪細胞は脂肪の分解を促進されるという当たり前の反応とともに、UCP1遺伝子発現を促進し、ミトコンドリアを増生し、褐色脂肪細胞を増加させるのですが、通常は UCP1 が存在しないはずの白色脂肪の皮下や大網の脂肪組織に大量のUCP1 陽性の褐色脂肪細胞が出現している。

大変難しく感じられるかもしれませんが、要は、「白色脂肪が褐色化しUCP1が発現して熱を産生する」ことが認められたということです。
但し、その機序やメカニズムはまだ研究途上にあります。

確かに、通常的には白色脂肪細胞の脂肪が動員されて、肩甲骨や首周りなどにある褐色脂肪細胞に運ばれて、そこで熱に変わるとの理解は筆者も一定できていたのですが、普通にそこにある白色脂肪細胞が褐色化されて熱を産生するとの理解の方がより真実味をもって迫ってきましたね。

UCP1自体も、もっとUCP2~UCP5をも理解した上で語らねばならないのですが、残念ながら現状は筆者はそのレベルにまで達しておりません。

ただ、理系の論理的直感及び実際の経験や試行から、褐色脂肪細胞へのアプローチは、かなり有効なではないかと予測をしています。

本講座は、引き締まった美しい体を作るシェイプアップ(一般的に「ダイエット」と呼ばれているもの)に関する正しい理論と手法を、誰にでも分かりやすく紐解くことを目的としています。

ご存知の方は少ないかもしれないWとB(読まれていく内に正体を現します)にスポットを当て、世にある多くのダイエット手法とは代謝的に全く別の根拠によるアプローチをご紹介しますが、ダイエットの本道は【過剰にならない一定の糖質をジャストインタイムで摂取する】ということ以上でも以下でもないということをバラシておきましょう。

誰にでも理解しやすいようにまとめてはいますが、一方で、医学系・看護系の大学新入生レベルには今後の勉強の基本予習・イメージ作りとしても有益ではないかと思います。

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■ご提供内容

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  2. 資料1:肥満指標と基礎代謝 PDF7ページ
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    後半32ページは1.の第4章と同じ
  5. スペシャル特典:刺繍・和風デザイン スタンプ(透過png画像、及び、LINEで使っても透過する透過gif画像:320×320)| 文字付:44点、文字無し:47点
    さすがに、その元となる用途無限大の大画像はお付けできません m(__)m
もう一つの知られざる世界!

理に適ったサプリでも、まず即効的な効果は期待できません。

しかし、最短で痩せる医薬(抗肥満薬)なら2種あります(世界一の製薬会社が提供するお薬と日本のバイオ・サイエンスに手を出した大企業のお薬でしかも承認薬)。

そして、もう一つ、日本一の製薬会社 武田製薬が承認を得ながらも(世界有数の製薬会社依存ですが…)、製造権の持ち腐れで日の目をみなかった「オブリーン」も、世界ではそのジェネリック薬は販売されています。

当社が家電販売、特に施主支給家電で一世を風靡した時、卸元の担当者が「ニーズがあるから、その署品は存在する」とはよく言ったものです。

なるほど、便のお漏らしを気にせねばならず、片やお薬への依存性が発生しますから、よほど病的なメタボリックでない限りおすすめすることは出来ない肥満治療薬ですが、世の中のご立派なクリニックは平気で、それほどでもない肥満程度の患者にも使っているようです。

ある意味、新型コロナの非常事態宣言で、あまり外出できない今こそ、臆病だった方には、試してみる唯一のチャンスかもしれませんね。

先発薬はさすがにお高いですが、ジェネリックも数種ありますので、自己責任覚悟で入手されるなら参考にされてください。