お友達の柴犬が熱中症で突然死
我が家のラプラス号が散歩デビューした頃から仲良くしてもらっていた「アオちゃん」という柴犬が居ました。
過去形で書いたのは、すでに亡くなってしまっているからです。
「アオちゃん」はラプラス君よりも4歳ほど上でしたが、アトピー性皮膚炎を患っていて、ときどきお腹回りや足回りが赤くただれたようになっている時がありました。
それでも、いつも冷静で元気そうで、ごんたくれのラプラス君などは適当にいなして遊んでくれていました。
それが、2017年の真夏8月に10歳で突然亡くなってしまったのです。
その後、随分と経ってから「アオちゃん」ママにお会いしたとき、まさに突然死だったようで、死因は熱中症だったとのこと。
どこかが弱いと、いろいろなところに影響が出てくるのかもしれないなと感じたものでした。
お仕事で不在にされていたため、気付くのが遅れてしまったとのことですが、そう考えると一瞬で命を奪ってしまうことも想定しておかなければならないということになります。
調べてみると、ワンちゃんの場合は人間よりもかなり高い死亡率になるようです。
ヘブライ大学獣医学部の2006年論文『犬における熱中症』によりますと熱中症でのワンちゃんの死亡率は50%のようです(他の文献でも同レベル)から、熱中症を甘く見ない心構えをしておかなければなりませんね。
また、出来る限り早く処置をすると死亡率は30%軽減するという論文もありました。
これは、言い方を変えれば、「なってしまえば、非常に危険」ということを意味します。
ですから、熱中症かもしれないと考えたら、出来るだけ早く出来る範囲の応急処置をして、なるべく早く動物病院に連れて行くようにしましょう。
熱中症かもしれない?どこで判断するの?
- ハァハァと息が荒くなる(パンティング)
- よだれをダラダラ垂らす
- 元気がなくなる
これは日常的に自然に体温調整している時も含まれますから、収まるかどうか注意深く見守る程度の段階です。
いつもと違うと思えば、風通しの良い場所やクールマットに移動させてあげることが出来ればベストですね。
これは、ラプラス君は滅多にありませんが、2,3度あり、私もちょっと気になりました。
まず、鼻が濡れているかどうかをチェックして、濡れていればひとまず安心。
散歩の途中なら、少し休憩してから動くようにして、様子を見守りながら散歩を終えてあげましょう。
柴犬の場合は特に理由が分からなくて騙される時(突然、元気になる)なんてことがよくありますから、判断は難しいですが、温度や湿度が高い時に元気がないのは、とにかくも熱中症を疑ってあげることが必要です。
次項の対処出来ることをしてあげた上で、注意深く様子を見てあげましょう。
熱中症かもしれないと思ったらできること
- 犬を涼しい場所に移動する
- 保冷剤で冷やしてあげる
- 放し飼いの場合はワンコが好きな場所を選べるので何も問題ないでしょうが、つなぎ飼いの場合は、風通しがよく涼しい場所の選択をしてあげることが必要ですね。
- ハウス・サークルへの小型扇風機設置・エアコン環境への退避・アイスノンをタオルに巻いてあげてのクールダウンなどもあります。
- 全身毛刈りは、一般的にはよくないという意見が主流のようですが、専門家的が問題なしとしているコメントは見かけました。
かかりつけのお医者さんに相談されて且ついろいろと調べてみられるべきでしょう。
風通しの良い場所やクールマット、エアコンをかけていればそのお部屋に連れて行ってあげるのがいいですね。
我がラプラス君はエアコンがそれほど好きではないようですが、あまりに暑い時は、エアコンをつけて、その部屋に入れてあげます。
いやになれば、鼻でツーンと引き戸を開けて出ていきはりますしね。
あっ、その意味ではドアよりも引き戸のお部屋がいいかもしれませんね。
基本的に、我が家ではちょっと心配だなと思うときは、保冷剤をタオルに巻いて脇やお腹に当ててやります。
熱中症は、要するに体内温度が高くなりすぎることが問題ですから…。
ただ、あまり長いこと当てすぎるのもよくないと思いますので、しばらくの間です。
家庭で出来ることは、せいぜいその程度ですから、それで様子を見られて、それでも改善しそうにない時や、心配な時は、かかりつけの動物病院に診察に行かれればいいのではないでしょうか?
我が家でも、ある時、娘が「チアノーゼになっているのと違うか?」と心配して獣医さんに連れて行ったところ、苦笑いされたそうです。
獣医さんにすれば、「過保護にも程がある」と思われたのかもしれませんが、それはそれでいいじゃありませんか!
熱中症にかかりやすい犬種は何?あなたの愛犬はどうかな?
ペット保険のアニコム損保の資料に、とても参考になる資料がありましたので、全体的に「熱中症」を理解しておくためにも、是非軽く一読されておかれては如何でしょうか?
犬種によって、注意を払わなければならない温度の目安が分かりますので、ちょっとありがたい資料ですよ!
柴犬は比較的高い温度まで要注意情報が発令されませんが、フレンチ・ブルドッグやゴールデン、ラブラドール、ポメラニアンは、低い温度でも要注意しなければならないということが分かります。
柴犬の要注意情報発令は約32℃です。
あなたの愛犬は、何℃で要注意情報が発令されますか?
ラプラス君2歳の夏から学んだこと
2014年6月28日、朝の散歩にて、公園の茂みにある細い遊歩道で小学生高学年の男の子を連れたお母さんとすれ違いました。
「○○町のワンちゃんですか?」と尋ねられ、一瞬「エッ?」
だって、○○町のワンちゃんというだけじゃ何匹居ることかわかりませんからね。
続けて、「いつも垣根から顔を出しているワンちゃんですよね。」
なるほど、そういうことかと分かり、「そうです。」
「やっぱりそうだね!」と子どもさんと相槌を打たれて、「可愛いですね~。ご近所なんでよくお見かけしています。」
嬉しかったですね。
初めての人にはやっぱり警戒したり興奮したりするし、小学生はあまり寄せ付けないラプラス君。
垣根越しの顔見知りだったんだぁ!
道理で唸りもせず、おとなしくただただじっと見上げてるだけだったんだー。
ほんと、人も犬もよく覚えていますわ。
ただ、なんか好き嫌いがあるようで、吠える人と吠えない人があるのにはちょっと困りものですが..。
今年の梅雨。
こちらでは、ほとんど雨らしい雨は降っていません。
例年ほど嫌な湿気を感じることはまだ1回ぐらいでしょうか。
関東や九州ではものすごい豪雨が続いたというのに・・・。
犬の散歩に行けない日も全くありませんでした。
今、ラプラス君も春から3度目の毛抜け時期(ダブルコートというよりトリプルコートじゃん!)
まぁ、柴犬の飼い主さんは口をそろえて毛抜けが大変と仰られますね。
さて、梅雨がまだ無いといっても、ラプラス君にとってはすでに暑さを感じている模様です。
もう私の部屋で寝そべっていることはありません。
家の外なら日が当たらず土の温度が低い茂みの間とか、室内なら風の通る玄関のフロアかコンクリートなど冷たいところを求めて寝そべっているようです。
そのうちに暑さと湿気のダブル苦渋が待ち受けているでしょうから、ラプラス君にとってもこれからが正念場。
きっと、柴犬の飼い主さんは暑さ対策にあれこれ悩まれているのではないでしょうか?
とは言っても、何でも自然に任せることが一番。
ただ、犬にとっては自由に動けないことだけは「自然ではないこと」として思い遣ってあげる気持ちが基本ではないでしょうか。
まさか、そんなことはないと思いますが、例えば、拘束されて炎天下でしか過ごせない状況は過酷ですよね。
飼う環境がそれぞれ違いますから一概に言えるものではありませんが、あれだけのコートを羽織っている柴犬ですから、暑さも人間以上と考えてあげることが基本だと思います。
【エアコン環境への退避】に関して
かかりつけの獣医さんからは、エアコンをお勧めされるのですが、ラプラス君はエアコンがそれほど好きなわけではないようです。
その様子を見るにつけ、人間と同じで、ほどほどにしておくことがポイントだと思い知らされる気がします。
ラプラス君とお友達の甲斐犬のムクちゃんは家族にとっても可愛がられているのですが、昨夏、ずっとクーラーをつけてあげていたところ、何と冬毛が生えてきたそうで、反って可哀相な目に会わせたと反省されていました。
脳が勘違いして冬毛の出動指令を出しちゃったんですね。
お散歩でのお友達にも伺うと、やっぱり、最初は気持ちよさそうですが、しばらくするとエアコン環境から出たがるとのこと。
でも、ラブラドールのお友達は、エアコンをかければずーっとそこにいるそうですから、犬種によっても違うのかもしれません。
人間も、エアコンばっかりつけていると、汗腺が退化しちゃって弱ーい体になります。
汗の臭いが臭くなったりするのも、こういうことが大きな要因になっているようですよ。
結構、犬の方が節度というものをわきまえているようですね。
犬には汗腺がないなどと誤解されている方も多いようですが、犬にもきちんと汗腺があります。
ただ、体温調整するためにかく水分の多い汗を分泌するエクリン汗腺は肉球や鼻の頭ぐらいにしかなく、体表には所謂「犬臭さ」の汗を出すアポクリン汗腺が分布しています。
さて、ラプラス君が、初めて迎える生後5か月の夏、まずはジェルタイプのクールマットを買ってあげました。
ところが、そこに横たわらせても「これは何じゃい?」といぶかしげな様子ですぐに立ち上がります。
挙句の果てには激しく掘り掘りするわ噛むわであえなく初年度は失敗。
ところが1歳5か月となった2年目は、気持ちいいのかそこでゴロンとすることを覚えたようです。
何事もちょっと慣れるための訓練が必要というところでしょうね。
特に、柴犬は初めてのものに目ざとく興味もすごく示しますが、その分警戒心も強いですから…。
おそらく、ジェル入りのクールマットを購入されても、噛み噛みされて破けちゃうなんてことは想定しておかれた方がよいと思います。
これは、予想なんてできないことですし、実際にあてがってみないことには吉と出るか凶と出るかは分かりません。
今年は熱中症対策として、さらにアルミのクールボードも視野に入れています。
グリーンドッグさんの製品が、最もひんやりとしてよさそうですよ。
エアコンに関しては、やっぱり人間と同じでしょう。
あまりに空調に頼りすぎると、汗腺をはじめ人間のさまざまな体機能は退化しますね。
肥満や体臭の原因の源の一つであることは間違いがないでしょう。
良かれと思っていても、それが大切なワンちゃんの体機能を退化させることになれば反って申し訳ないですよね。
どうしても人間が我慢できないときに一緒にエアコンでクールダウンさせてやるという方向性が正解ではないでしょうか?