フィラリア予防薬とノミ・ダニ駆除薬を選ぶプライベート基準

柴犬ラプラスのペットお薬考

我が家のラプラス号の場合、

  • フィラリア対策は【カルドメックP チュアブル136】
  • ノミ・ダニ対策は【フロントラインプラス M】

を、しっかり、毎月1回塗布していると関連するページでは書いて来ました。

それは、私の場合は、「オール・イン・ワン的な製品は、必ず性能に劣る」というという持論(機械設計上でも複数の機能を一つの機構で実現しようとすると必ず性能は劣るという経験知)があるからであって、その意味で多機能薬は選ばないということも書いて来ました。

しかし、何でもかんでも一括りにできないことも分かっていますので、両方を兼用する『レボリューション』を知った時も、フィラリアの予防とノミ・ミミヒゼンダニの駆除を同時に行う点で手間的にも経済的にも大いにメリットがあるとは思ったのですが、私としては『マダニ駆除』をどうしても入れたいので、手間でも別々に投薬する道を選んだわけです。

言い方を変えれば、マダニさえ度外視すれば、『レボリューション』は有力な候補になるということでもありました。

マダニに関しては、めったに取り付かれるものではないだろうという楽観的な思いもありますが、やはり自分にも影響が及ぶことかもしれない可能性があるという利己的な思いもあって、『マダニ駆除』は欠かせないものとして入れることにしました。(冬場は、ほとんど私の足元に寝に来ますので)

それに、もしマダニに寄生されたら、様々な感染症を引き起こすことも必定ですから、やはり安全策は採っておこうという考えです。

しかし、その後、『ネクスガードスペクトラ』が、兼用薬としてマダニも駆除し、その上寄生虫までをも駆除することを知りました。

かなり迷いましたが、ここまでずっと別々のお薬で通してきて問題がなかったことから、あえて変えようという思いには至りませんでした。

この『ネクスガードスペクトラ』は、今や多くの動物病院で採用されているように見受けられます。

ここまでは、私の私見であり、正しい選択と断言することは出来ないことは承知しておりますから、飼い主のあなたが判断していただくしかありません。

結論としては、我が家では最初に動物病院で処方されたお薬を、そのまま踏襲するという無難な道を選んでいるということになるでしょうか!

quick comment

出来る限り薬に頼らないことを信条とする私でも、絶対に飲まなければならないTPOは心得ているつもりです。

私の家内のかかりつけのお医者さんは、大したことないと診断すれば「寝とけば治る」と、出しても効くか効かないか分からないような弱い薬しか処方しませんが、大したことがないように見えて重大な危険性があるときは、きちんと見抜いた診断を下します。

薬をあまり出さないので、悪く言う人も多いようですが、それが本当の名医というものでしょう。(さすが阪大医学部出身と言いたくなります)

ただ、ワンちゃんや猫ちゃんの場合は、人間とは違って、予防しておかないと確実にかかってしまうであろうフィラリア症がありますから、そうは言っておられません。

以前のコロ号がフィラリアで辛い目に遭ったことを目の当たりにしたこともあって、フィラリア症を予防する簡単に与えられる薬が出来たこと、本当にありがたく思っています。

マダニ駆除薬に関する悩み

マダニ駆除をどうするか?

一方、マダニというのはノミとは違って、相当にしぶとい生命力を持った節足動物ですから、それを駆除するとなると相当な殺虫効果が要求されます。
ですから、それを満足する駆除薬の強さは如何なものかと不安になるのは事実です。

謂わば、殺虫力のある殺虫剤を何らかの形で体に入れるわけですから、当の動物自体にも相当負担があるであろうことは想像するにやぶさかではありません。

ただ、それが、

  • 血液中を循環するものなのか?
  • 体表に留まって拡散するものなのか?

では、負担の度合いがかなり違うのではないかと推測したりはします。

そのこともあって、ノミダニ駆除では、かかりつけの動物病院の処方であるという理由もありますが、スポットオンタイプで且つ安全性でも歴史的に長く実績のあるフロントラインが無難ではないかと考えた次第です。

フロントラインの公式サイトによりますと、

フロントライン スポットオン投与後、成分は動物の体表上の脂分に溶けて広がります。

その後は皮脂腺という皮脂を分泌する袋に蓄えられ、そこから徐々に皮脂と共に皮膚や被毛上に放出されます。

フロントライン 公式サイト

とあり、血管中への浸透があるのかないのか、どの程度なのかまでは定かではありません。

ただ、全面的に血管中を高濃度で巡回することはないのであろうと予測するだけです。

quick comment

犬には汗腺がないなどと誤解されている方も多いようですが、犬にもきちんと汗腺があります。

ただ、体温調整するためにかく水分の多い汗を分泌するエクリン汗腺は肉球や鼻の頭ぐらいにしかなく、体表には所謂「犬臭さ」の汗を出すアポクリン汗腺が分布しています。

お薬の進化で、ますます迷いは増えるけれど

一方、フィラリア予防薬の方は、経口にしろスポットオンにしろ、有効成分が血管中に浸透しないとお話にならないわけですから、せめて、しぶといマダニを駆除するなどという強い殺虫効果のお薬ぐらいは表面で処理した方が安心なのではないかという単純な思いです。

そういった研究も誰かが行っているとは思いますが、一般的には、誰もそういう疑問には答えてくれませんので、類推して判断するしかありません。

別に、無条件にスポットオンが安全というわけではないのですが、血管中に絶えることなく回しているのはフィラリア予防薬だけで十分じゃないかという気持ちがあります。

近年では、お薬の進化も著しく、高い効果や多機能を謳われるお薬もどんどん出ています。

最近では、分子標的薬としての抗がん剤である「イマニチブ」のように、人間だけでなく動物にも期待される薬が開発されています。

医療やお薬の発展にはとても重要なことですが、実際に使う身になってみると、「本当に大丈夫かな?」という思いは誰もが持たれるのではないでしょうか?

ある意味、当社の扱っています化粧品と同じく、安全性という視座では「薬も歴史(実績)である」という見方が大きな位置を占めます。

やはり、長い間に渡って安全性がほぼ確立されているお薬の方が安心して無難に使えることは確かではないでしょうか?

とは言っても、誰もがこんな考えをしてしまうと、医療も薬も進歩していかないのですが…。

人間にしろペットにしろ、お薬には軽重はともあれ副作用が付き物です。
ある程度の副作用や体への負担と引き換えに、今ある病気の治癒や予防を得るということであることは忘れてはいけないですね。

そんなわけで、

  • 単機能に勝る多機能は無し(同じ時期・時間スパンでの対比)
  • 血管内に高濃度の薬を入れ続けることはフィラリア予防だけに止めたい

という基準で選んだ結果、「カルドメック」+「フロントラインプラス」という、当初からの獣医さんの処方がベストと結論したわけです。

それぞれ、考え方やペット君の状況が違いますので、よく検討されていただきたく願っております。

cts