定石と曲芸を追求する基礎問題
のとき、次の式の値を求めよ。
定石として方針が立った諸君は美しく解くことでトライせよ。
1)
2)
一つの対象を違ったフェーズ[phase=位相]で見ると曲芸が出来る
今日の書きなぐりノート
と を見て、君は何を思いつくだろうか?
と との関係で表現してやろうと思いつけば大したものだ!
何故なら、
が条件として与えられているのであるから、 という形がカギを握るであろうことは火を見るより明らかであるから…。
そして、 という形で と を表現できるのは、
と とにすがるしかないから…。
しかし、君は だから、 として、与えられた式に代入していくのではないだろうか?
所謂、定石のミッション『文字数を減らせ!』を忠実に実行する!
素晴らしいことである!
そのことを大いに讃えた上で、違った角度から見ようとする醍醐味と楽しさも味わってみよう。
一つのこと、一つの対象を違ったフェーズ[phase=位相]で見るということ。
まさにこのことが、数学に限らない『ひらめき』『創造性』のリソースになって来るんだね!
冒頭の思考プロセスがそれにあたるのだけれども、公式を覚えているだけでは、このような思考回路ができることはないだろうね。
問題を見た途端に、以下のフレームを想起できることが必要になる。
- 与えられた式が【3文字の対称式】で構成されているということ。
- 『対称式』は必ず一意的に『基本対称式』で表すことができる!ということ。
拙著『因数の頭に解宿る』参照
そのことを頭に入れておくと、冒頭の発想ともリンクして来ます。
逆に言えば、公式などは覚えていなくてもいいのですが、概念としてあるいは日本語として整理された知識を最低限イメージとしてでも持っていないことには、違ったフェイズから見ることすら思いつきません。
即ち、何の知識もないところから、魔法のように突然『ひらめく』なんてことはないのです。
それでは、まず1)の結論から示しておきましょう!
・・・①であるから、
のとき、
・・・?であるから、
のとき、 、即ち、
よって、
この問題を考えるにあたっての脳細胞の動きと解答は、【数学への導火線】に収録。
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①と②を公式として覚えている暗記君ならば、1分もあれば解くのかもしれない。
3文字の【対称式】が持つ美しいプロセスである!!
1分もあれば解けた暗記君も、次の理解君のような理解するプロセスを全く経験せずに、ただ暗記しているだけだとすれば、一つの式の重さを全く知らないことになる。
大人になってもプロセスを理解することなく人の成果を安易に引用したり、コピペする予備軍になってはいけないということだけは申し上げておきたい。
さて、理解君だって少し時間はかかるかもしれないけれど解ける!
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