女性の皆さんは、毎日入浴された際に、他の部位と同じようにデリケートゾーンも何がしかの方法で洗われていると思います。

その方法は、「どこを」「何を使って(1)」「何を使って(2)」「どのように」洗うのか?といった組み合わせが、人により違っているのが当たり前ですから、本当に人それぞれ千差万別なのだと思います。

デリケートゾーンの悩み

外陰部の日常的な洗い方

どこを
  • 外陰部表面のみ
  • 膣の内部まで
何を使って(1)
  • お湯又は水だけで洗い流す
  • 体を洗う流れで体と同じ普通の石鹸あるいはボディシャンプーで洗う
  • 体とは区別して、デリケートゾーン専用の石鹸で洗う
何を使って(2)
  • 掌と指だけで
  • タオルで
  • スポンジで
どのように
  • 体と同じぐらいの速さ・強さの感覚で
  • ゆっくり撫でるようにやさしく
  • ゴシゴシと強めに

医学的なコンセンサスから見た結論

どこを

日々のケアとしては、膣の内部まで洗う必要はありません。

ここまでに述べてきたように、膣内は清浄に保とうとする自浄作用がありますから、必要以上に外乱を与えない方が正解です。

外陰部をそっと撫でるようにやさしく洗う程度で十分です。

何を使って(1)

デリケートな部分ですから「刺激性のないもの」「弱酸性」の石鹸を使うことが必須条件。

体と同じ石鹸やボディソープの場合、刺激性の強い成分が入っているものも多いですから、はっきりと上記の2つの性質を備えた石鹸を別に用意しておいた方が無難です。

一般的には「敏感肌用」として販売されている石鹸になりますが、デリケートゾーン専用として売られているものを成分確認の上選ばれるのがベストでしょう。

何を使って(2)

タオルやスポンジを使うと、ついつい強く洗いがちになり、皮膚や外陰部表面を傷つけてしまいがちですから、手でやさしく洗うことがベストです。

洗顔でもゴシゴシ洗うと皮膚が傷むのと同じ理屈です。

低刺激性の弱酸性石鹸あるいは専用石けんで泡を作り出しやさしく洗うことを心がけましょう。

どのように

やはり、デリケートな部分ですから、ゴシゴシ強く洗うことは、皮膚を傷つけることになりますから避けてください。

洗顔でもゴシゴシ洗うと皮膚が傷むのと同じことです。

低刺激性の弱酸性石鹸あるいは専用石けんで泡を作り出しやさしく洗いましょう。

日常的な外陰部の洗浄には乳酸成分はいいかも!

さて、デリケートゾーン専用ソープですが、こちらも日本で発売されたのは、ラクトフローラと同じ頃なんですね。

欧米では当たり前のように販売されているのですが、ここでも日本は後進国ですね。

余談ですが、ラクトフローラもヨーロッパから帰国したある女性が、膣炎の治療に行かれたところ、乳酸菌治療を施している婦人科がないことに驚かれたところから誕生したそうなんです。

サノフィ ラクタシード オールデイ ケア 250ml

それはともかくとして、日本では2014年あたりから外陰部用のソープとして「ラクタシード」が発売されたのが始まりのようです。

ラクタシードはフランスのサノフィ(SANOFI)社の製品で、世界では30年以上前から使われているそうです。

その名前通り、乳酸が配合された弱酸性の液体ソープで、水で1:1の割合で薄めれば膣洗浄としても使うことが出来るように設計されています。

製品としては、

  1. オールデイ ケア:天然ミルク由来の乳清(ホエイ)と乳酸を配合。膣内のphを考慮してph3.8付近に調整
  2. オールデイ フレッシュ:ハーブを配合。皮膚のphを考慮してph5.2付近に調整
  3. フェミニン シート

の3種類があります。

サノフィ(SANOFI)社は世界有数のバイオケミカル企業ということも頭に入れておかれるといいですね。

ラクタシードを使用して、細菌性膣炎の再発率が下がったという口コミも見受けられます。

また、特に臭いが気になった方に好評のようですし、総じて、口コミもほぼ完璧に近い良好さを示しています。

ただ、乳酸成分ですから効果は一時的なものであり、膣炎の治療効果までは期待できるのではありません(メーカも謳っていない)が、日々の外陰部の洗いに使用する用途であれば、膣炎の予防に有効である可能性は十分に予想されます。

この後示しますように、これといった製品は見当たらないことも考慮すると、日常使いのデリケートゾーン専用ソープとしてはベスト・チョイスではないかと考えます。

さらに、前回に気分転換でご紹介したPECULIAの評価の良さも併せて考えてみますと、日常ケア製品の中に乳酸成分を盛り込むことの妥当性が浮き彫りになっているように感じられます。

さて、近年はデリケートゾーン専用ソープも沢山の商品が出回るようになって来ており、ランキングサイトなどが多く作られていますが、あまりマジで参考にはされない方がよいかと思います。(もう貴女もご存知とは思いますが…)

  • 薬用イビサソープ・・・本当の口コミが不明
  • クリアネオパール・・・アットコスメの評価は平凡
  • ドルチェローズ ジャウム 泡ウォッシュ・・・アットコスメで注目度なし
  • ANNBEAUTE【アンボーテ】フィミニーナウォッシュ・・・この中では最もマシか?

といったように、どれもが人気を博するほどの地位には至っていないように見受けられるからです。

薬用イビサソープに至っては、売りたいサイトの捏造的サイトのオンパレードで驚きましたし、真の口コミと考えられるものでは、効果がなかったという感想が2件見られたのみでした。

サイトの作りといい、販路の閉鎖性といい不安要素が拭えません。

何より、これらのどれもが「乳酸」を配合しておらず、オーガニックや美容成分を謳っているだけであることに注目すれば、デリケートゾーン専用と言えるのかどうかは疑問なところです。

オーガニックであれば刺激性がないとは短絡できませんから、機会を見て成分を分析してみたいと思いますが、何となくの感触ではデリケートゾーンにとっては、良くても平凡なソープ止まりという印象がします。

やはりグローバルなバイオ企業と、その辺のお姉さんがビジネスで思いついたレベルとは訳が違うのは当然かとも思えます。(PECULIAは婦人科医との共同開発を謳われているだけあって、きちんと科学的な根拠に基づくコンセプトで作られた片鱗が伺われます。)

膣洗浄

日々のケアで膣内を洗わないとなると、どうも気持ちが悪い方も居られるかもしれません。

また、生理の終わりや臭いや量、痒みが気になる時には、どうしても膣内を綺麗に洗わないといられないかもしれません。

膣内を洗ってはいけないなどと言われているわけではありませんから、ご心配には及びません。

膣洗浄は無意味であるというわけではなく、例えば、膣内の刺激物質やアレルギー源を取り除いたり、悪玉細菌が原因で形成されたバイオフィルムを破壊することで、抗生剤の効果が高くなるという明らかなメリットもあります。

ただ、膣洗浄をルーチンに実施することは適切ではないというコンセンサスが学問的に形成されていることだけは頭に入れておかれてくださいね。

オカモト クリーンシャワー ビデ 4本入(使い切りビデ)

また、日常生活においては、匂いや不快なおりものが取り除かれて清潔な状態を一時的にでも達成できることは、膣洗浄を実際に実施している女性では誰でもが経験していることですね。

問題は、日常的に膣洗浄を実施した場合には、副作用として不妊症、早産、膣感染、子宮内感染等のリスクが高くなることです。

これらの因果関係は疫学的に示されていますので、膣洗浄をルーチンとして行うことは避けるべきだということなんです。

特に、正常な膣内には乳酸菌フローラが形成されていますが、ルーチン的な膣洗浄はフローラのバランスを崩し、膣の感染を引き起こしやすくなります。

このように功罪のある膣洗浄ですが、もし実施される場合には以下に気を付けることで健康リスクを減らすことが出来ます。

「ラクトフローラ」さんでは、次のように注意事項をまとめておられます。

  • 使用する洗浄液はシンプルな滅菌蒸留水とする。
  • 高額な洗浄液には様々な成分が含有されており、不要な刺激やアレルギーの原因となります。
  • 洗浄前には手を石鹸で丁寧に洗い外陰部を清潔にする。
  • 膣洗浄後はシャワー室やおトイレ等で膣内に余分な液体が残らないようにする。
  • 使用する膣洗浄器は使い切り(ディスポーザブル)のものを使用し、再使用は絶対に行わない。
  • 膣洗浄を、どうしてもルーチンに実施したい場合には、女性用乳酸菌等で膣の乳酸菌フローラの回復を手助けすることを顧慮する。
  • 膣内に感染があり、激しく洗浄液を注入した場合には、細菌が洗浄液を汚染して、それが子宮頸から子宮内部に移行する可能性があるため、慎重に実施すること。
  • 膣剤(錠剤、タブレット)を使用している場合には、膣洗浄後にそれらを挿入すること。
    1週間タイプの膣剤の場合には薬剤が洗い流されるため、膣洗浄は実施しないこと。

「ラクトフローラ」は膣洗浄ではなく膣内に乳酸菌を補てんして膣内環境を整える膣剤(内服もあり)ですから、これで恒常的に快適な日々を送られたとしても、「なんか汚れているのでは」と洗浄したい気持ちになられることもあるでしょう。

そういった時には、通常的にオカモトの使い切りビデを使われれば事足ります。

あるいは、膣には全くトラブルもなく「ラクトフローラ」など縁がないけれど、時々洗浄したいと思われるのであれば、どうせなら乳酸を配合した「インクリア」で膣炎の予防も兼ねて洗浄されるという選択肢もあります。

デリケートゾーン講座はさらに続きます。

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