本ページは【第3章|9:美しきエネルギー生産工場-脱共役とともに-】の【閑話休題】を抜粋した記事です。

上の流れからもお分かりいただけますように、遊離脂肪酸はカルニチンの手助けによってはじめてミトコンドリア内に入っていけましたね。

カルニチンを摂取すれば、脂肪を燃焼しやすくダイエットにも有効という売りでカルニチンのサプリが結構売れている背景にはこの根拠があります。

確かに、カルニチンが不足していれば、脂肪をたくさん分解しても、肝心のミトコンドリア内に運んでもらえませんから、脂肪燃焼は抑制されるでしょうが、カルニチン自身はミトコンドリアというエネルギー生産工場内への運び屋の役目であって実際に脂肪燃焼に関わっているわけではありません。

それなのに、カルニチンが脂肪を燃やすと受け取れる文章があまりにも多く巻き散らかされています。(正規の販売店ではないでしょうけれども・・)

また、ダイエット業界は、学術的な実験結果を商品の宣伝に利用したいという目的意識が強いですから、どうしても短絡的な拡大解釈をして謳い文句にします。

L-カルニチンに関してのダイエット効果に関する評価は、海外でも分かれており、人での効果を立証した論文はメーカレベルの論文でしか見当たらないようです。

独立行政法人 国立健康・栄養研究所のデータベースでは、様々な疾患での有効性・非有効性が記されていますが、

  • 医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)
  • ヒトの脂質代謝への有効性については信頼できるデータは見当たらない
  • 適切に用いれば経口摂取でおそらく安全と思われる
  • 構造異性のD-カルニチンや DL-カルニチンを服用は危険

となっています。

また、カナダ保健省では、2010年5月、医薬品成分ヨヒンビン、エフェドラ、DHEAを含んでいたL-カルニチン、アセチル-L-カルニチン製品に対し注意を喚起している事実もありますから、国が違うとはいえ成分にはくれぐれもご注意された方が賢明でしょう。

単にトランスポーターが沢山居ても、運ぶものが無ければ何の意味もないことは素人の僕にでも予測できることです。
そして、運ぶものを作ることこそがダイエットでありシェイプアップですのに…。

いやはや、誰がこういうことを平気で作文するのか?
学術界ですら、何故、最初に結論ありきで捏造する論文が目立つようになってきたのか?
あまりにも堕落が酷いのではないでしょうか?

何のサプリにしてもそうですが、大量服用になってしまうことが一番怖いことですね。